ARUHIスーパーフラットかauじぶん銀行10年固定か?

2020年2月17日

繰上げ返済の見込みによってスーパーフラット35か10年固定かを決める方法

フラット35と10年固定はいずれも今の金利情勢でうま味のある住宅ローンの金利タイプですよね。

どちらを選ぶか?

片や借入の全期間にわたり、しかも長期に固定されているフラット35。

片や10年間とはいえ、かなりの期間をさらに低金利で固定される10年固定。

どちらも一長一短で、なかなか決め手が無い…

そういう人は多いと思います。

特にARUHIスーパーフラット35-千日のブログという商品は、頭金を2割以上入れることで一律で金利が0.1%引き下げになるんですよね。

これはフラット35Sとも併用可能なんです。

ということは、当初の10年又は5年間は0.4%金利が引き下げになるということです。

こうなると、大手銀行の10年固定などと大して変わらない金利になるうえに当初の10年又は5年が終わっても今の固定金利で維持されるという超お得な金利タイプになります。

フラット35でありながら、10年固定が比較の対象になるようなすごい商品です。

但し、ARUHIは「融資手数料」が2.2%です。これは、繰上げ返済しても返金されることのない費用です。この手数料の高さが意外と重いのです。

  • 優良住宅ローン株式会社という会社がありますが、そこの融資手数料は業界最安の0.8%です。住宅ローン控除が終わる10年後に繰上げ返済すれば、対して変わらない感じになります。
  • また、10年後残高のほとんどを繰上げ返済するのであれば、一番有利なのは10年固定金利ですね。

ですから、繰上げ返済をどう考えるか?

ここがスーパーフラット35か、10年固定かの決定のポイントになります。

【住宅ローン】借りられるだけ借りるvs頭金を増やして早期返済どっちが賢い?-千日のブログ

こちらもご一読の上、読んで頂けると分かりやすいと思います。

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相談:アルヒのスーパーフラット35Sかauじぶん銀行10年固定か

千日による追記:

実は私、昨日から温泉旅行に行っておりまして、ご相談メールを受けた際に回答が遅れる旨をお伝えしたのです。

すると、

『週末で商品を選んで申し込みをせねばならず、”触り”だけでも結構ですのでヒントを頂ければとても助かります。』

というお話でしたのでホントに触りだけ、前書きのような考慮事項をお伝えしたのです。

以下は、それから返ってきた検討結果です。

年齢、年収、共働き世帯年収、家の価格、住宅ローン、頭金

夫年齢 35
夫の年収(万円) 1,200
妻年齢 不詳
妻の年収(万円) 400
共働き世帯年収(万円) 1,600
家の価格(万円) 10,000
住宅ローン(万円) 6,000
頭金(万円) 4,000

物件価格1億円に対し、4,000万円の頭金で残り6,000万円を借り入れで賄おうと考えています。夫(35歳)の年収は約1,200万円、妻は育休があければ400万円程度です。

  • 借入額:6,000万円
  • 期間:35年
  • フラット35S金利Bプランの認定書作成に11万円の個人負担が必要(建築会社に作成依頼)
  • 2月金利ベース(3月のフラットも概ね同金額と推測しています)

①Aruhiスーパーフラット35S(金利Bプラン)

  • 金利 0.7%(当初5年)、1.0%(その後)
  • 月額 16.1万円(当初5年)、16.8万円(その後)
  • 利息合計 10.2百万円(35年払いの場合)
  • 保険料 団信代わり保険料として月額5千円の保険に35年間加入210万円
  • 事務手数料 約130万円(2.2%)
  • 利息+保険 13.6百万円

ご指摘の通りスーパーフラットの優遇▲0.1%はないですが、事務手数料が半額程度になる会社もありますね。

繰り上げ返済の可能性もありますが、万一の病気やリストラなどで繰上できない場合のリスクと、運用などに資金を回し繰り上げしない可能性を考えるとスーパーフラットの方が良いのかな、と考えました。

②auじぶん銀行10年固定

  • 金利 0.5%(当初10年)、1.54%(基準金利▲0.8%。現行の基準金利2.341%が続いた場合)
  • 月額 15.6万円(当初10年)、17.6万円(その後)
  • 利息合計 11.6百万円(35年払いの場合)
  • 保険料 団信+ガン特約が無料
  • 事務手数料 約130万円(2.2%)
  • 利息+保険 12.9百万円

上記を比較すると、現行の低金利が続き基準金利が変わらない場合においても保険料含めた差額は1百万円以下と僅少です。

②には金利上昇リスクがあることを鑑みると(勿論下がる余地もないとは言い切れませんが)、①の一択かな、との考えです。考え方として抜け漏れあればご指摘願います。

尚、繰り上げ返済を行う場合においても、②の10年後の残高44百万円のうち子どももいることを考えると精々15百万円程度しか繰り上げ返済はできないかと思います。

そう考えるとやはり元本のかなりの部分(30百万円程度)は金利変動リスクにさらされてしまうのかなと思いました。

結論:Aruhiのスーパーフラット35S

上記の考察をまとめると、現時点で1.0%前後の金利が確保できるアルヒのスーパーフラット35が魅力的との考えに至りました。

変動金利であれば有利な結果が出るかもしれませんが、こちらは金利変動リスクが大きすぎるので(5年、125%ルールがあっても、支払い利息ベースではリスク総量は変わりませんよね)こちらは検討が難しいです。

実際には、スーパーフラット35で借りた場合で余裕資金ができるようであれば、投資信託や株式で運用してもよいのかなと思っています。

コメントを頂戴できれば幸甚です。

回答:よいと思います。

おはようございます。

①アルヒのスーパーフラット35の検討について

アルヒの融資手数料と繰上げ返済の損益分岐点について、検討された上の結論であり、この商品を選ぶ際の注意ポイントをちゃんと押さえられています。

さすが、カチッとした分析をされますね!

ご自身の繰上げ返済に対する見込みを鑑みて、そこまで大きく行わないため、スーパーフラット35というのは合理的です。

②auじぶん銀行10年固定について

10年固定については、お考えの通り10年後の金利変動リスクを取らないのであれば、取るべき選択ではありません。

補足しますと、フラット35と10年固定の差額(1百万円以下)が金利変動リスクをヘッジ(抑える)のに払う費用ですね。

今はそれが極めて安いのです。

  • 10年後の残高を金利が関係無いレベルまで余裕で減らせる。

or

  • 10年後の残高を減らすよう努力する。

このような計画なら選ぶ価値はありますが、そうで無いなら選ぶものではありません。

金利だけでなく、金額に引き直して比べて見た結果ならば『思ったのと違う』というような失敗は無いと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はほとんど千日は何もしておりません(笑)。

しかし、大いに参考になる事例だと思います。

ご相談に対しては、原則としていつもの記事のような形でお答えしますが、このご相談者のように

  • 『触り』だけでも、方向性について助言してほしい。
  • 自分のシミュレーションについて、見落としが無いか確認してほしい。

というご要望でもお答えします。

その場合は、比較的短時間で回答できます。

メールを送りますと、私がいつも身に着けているスマートフォンに転送されるようになっておりますので、随時確認しています。

意外と早くメールが返ってくるので驚かれる人が多いですが、そういう理由です。

有馬温泉で温泉卓球に興じていても、ハーフタイムに返信します。

ただ、今のところは私一人でやっておりますので、ご相談への『解答』は24時間から48時間頂いております。

今のところは1日に1件位の依頼数です。今後、相談メール多くなってくると、制限しなければならなくなると思いますので、今がチャンスですよ!

以上、参考になれば幸いです。

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