頭金ゼロで6千万円の新築マンションをペアローンで買う

2018年10月28日

頭金ゼロでもペアローンでもこのマンションに住みたい

一度、良いものを見るとなかなかそこから下げられないのが人間です。それでも無理と思ったら、後戻りするのも勇気ですね。山登りのようなものです。高い山にはそれだけ魅力がありますが、一度登ると、降りてくるのにも危険が伴います。

それでも登るか?

諦めて降りるか?

これを決めるのは自分自身ですね。どちらが正解だったかということは、終わって見なければ分かりません。

今日のご相談は、そんなケースです。

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相談:金利タイプ選びのセオリーと現実に直面しています

千日さま

こんにちは。実は以前一度、メールでご相談させて頂いたことがあります。

その後、無料相談サイトを開設されたことを知り、いろいろと拝読しております。

今回のご相談なんですが、前回よりも直接的な内容になります。というのも、2月頭にローン契約を控えており、金利タイプ等について最終判断を迫られているにも関わらず、まだ自分の中で何が正しいのか迷いが拭いきれていないためです。

まずは、自分たちの情報を記載します。

年齢、年収、共働き世帯年収、家の価格、住宅ローン、頭金

夫年齢 35
夫の年収(万円) 540
妻年齢 35
妻の年収(万円) 510
共働き世帯年収(万円) 1,050
家の価格(万円) 6,290
住宅ローン(万円) 6,290
頭金(万円) 0

※千日さまには以前、ペアローンではなく1人での借り入れを勧めて頂きましたが、諸事情により、やはりペアローン(三菱UFJ銀行)で行くことにしました。

今想定している持分割合と住宅ローンの候補

実は持分については、妻である私の方が多くなっています。

夫が3,110万に対し、妻が3,180万です。

本当は逆にしたかったのですが、夫側の方の審査が下りにくい状況にあったことと、いずれにしても今後はずっと2人で返済をしていくことから、このような配分にしました。

ケースA:固定(妻)+固定(夫)の場合

妻の返済額が月々69,001円、ボーナス払いが171,317円です。

夫の返済額が月々90,867円、ボーナス払いはゼロです。

ケースB:固定(妻)+変動(夫)の場合

妻の返済額は同上。

夫の返済額は月々82,460円、ボーナス払いはゼロです。

ちなみに、どちらのケースにおいても、妻側には7大疾病保障をつけており、金利が+0.3%上乗せとなっています。

修繕積み立て等の管理費が月々26,845円です。

ケースAだと、今の生活水準を何とか保ちつつ、毎月貯金が4万ほどできる感じです。

具体的なご相談内容~固定では厳しい

現状、銀行は決まっているのですが、金利タイプが決め切れていません。

ペアローンということで、夫/妻のそれぞれで金利タイプを選択できますが、妻の方は35年固定にしようと思っています。

一方で夫の方をどうするか、同じく35年固定にするか変動金利にするか・・・というところで判断に迷っています。

千日さまが良く書かれている、金利選びのセオリーについての記事を読んだところ、固定と変動の違いの本質は、「金利変動のリスクを銀行側で負うか、自分で負うか」だとあります。従って、変動を選ぶのであれば自分でリスクに備える必要があり、

  • ①返済額の4分の1を貯金
  • ②返済額と4分の1貯金と月割り固定資産税の合計が月収の40%未満、

この2つを満たしている必要があると理解しました。そして昨今の固定金利の低さからすると、自分でリスクを備えるよりも銀行にリスクを負ってもらったほうが良い、というのがメッセージだったと思います。

住宅ローンのセオリー

三菱東京UFJ銀行に提示されている金利(12月時点)は固定1.21%、変動0.625%です。

同行は固定金利の低さに強みを持っていると聞いていますが、1月は固定がもっと上がっていると認識しています。(Web上では1.32%となっていました。)

銀行側にもいろいろとシミュレーションを出してもらっていますが、2人とも固定にした場合には月々のローン支払い+管理費が18万を超えてしまい、かなりカツカツになりそうです。

今できている現金貯蓄10万円が4万ほどに減ってしまいそうです。

しかもこれは、ボーナス払いを1回あたり15万ほどにした場合です。ボーナス払いをしないと月々の生活が成り立たなさそうで、MAX15万かなぁと考えて設定した金額です。

千日さまのブログによれば、固定でシミュレーションしてカツカツになる場合こそ、「変動にしてはいけない」ということだったので、2人とも固定にするしかないような気もするのですが、一方で変動金利の低さにどうしても目が行ってしまい、一歩踏み出せない状況です。

ちなみに上述の、変動にした場合に自分でリスクに備えるための①②のシミュレーションをすると、やはり家計は立ち行かないと思います。

共働きだからといって、やはり高望みすぎる物件を購入したのではないか・・・という不安も頭をよぎってしまいます。もう選択肢はあまりないとは思っているのですが、千日さまに、冷静に状況を分析して頂き、背中を押して頂きたい一心で、相談をさせて頂きました。

どうぞよろしくお願い致します。

回答:10年後にリスクを取る覚悟なら良いと思います

もちろん覚えています。その節はこちらこそ、ありがとうございました。

先日投稿した記事の前半の方はその時のことを思い出しながら書いたものです。虫の知らせというものでしょうね。

ます、月割り固定資産税については、4分の1貯蓄ルールにはあえて入れてませんので、もう少しハードルは下げて良いと思いますよ。

こんな事を言ったら怒られるかもしれませんが、支払えなくなると家を取り上げられる、元利均等返済額が最終防衛ラインです。

管理費、修繕積立金もありますし、どこにラインを引くかというのは諸説ありますが。。

固定金利=リスクを回避するという選択肢はない

たとえ持分が収入と同じ割合であったとしても、固定では両方それぞれが厳しい状態です。

現時点では、です。

つまり、奥様の方を固定金利に確定されていますが、事実上、その選択も考え直した方が良いと思いました。

あまり残された検討時間がありませんので、まず大きな方針についてご提案したいのが、下記です。

どちらも三菱東京UFJのキャンペーンの10年固定0.65%とする(ボーナス払いなし)

元利均等返済額を月給の3割程度に抑えられます。但し、どちらかの収入が無くなると7割になりますね。

奥様の方にボーナス払いを入れてますが、産休などで収入が減る可能性の高い方にリスクを寄せるのは、なおのことやめたほうが良いと思いますよ。

支払いの継続は困難となります。ボーナス月が恐怖の月になってしまいます。

従って、積極的にお勧めは出来ません。しかし、どうしても買いたいなら買っても良いと思います。
これらは、全て現時点の話だからです。

理由は大きく分けて2つです。

①都心部のマンションであり流通性が高いと思われる

もし仮に、途中で頓挫した場合でも比較的任意売却で処分しやすい物件とお見受けしました。

あまり悲観的に考えないで下さいね。別にそんなことで無くても普通に売って住み替える人は沢山居るんです。

最近はグローバル化が進んでますから、ずっと日本に住むとも限りません。

②10年後の昇進に伴う年収アップでそこから再度ローンを組み直す(借換える)

10年後に借り換えることを前提とした方法です。収入も上がっているでしょう。

貯金も貯めましょう。

借換費用はかかりますけど、これを期にペアローンを1つにまとめることが出来ますし、借換のタイミングで返済期間を延ばすことも出来ます。

一括返済で、保証料がどのくらい返って来るか、確認してみてはいかがでしょうか?

住宅ローンの思わぬ誤算 あるあるをまとめます

こちらはもうお読み頂いているかと思いますが、銀行によってというか、その保証会社によって保証料の返金ルールは違います。

良かったら教えて下さい。折しも今調査している所です。

もしも、10年後でほぼ返って来ないのなら、保証料は利息組込み型にすればロスが少ないですね。ただ0.2%上乗せになるので、どちらが得かシミュレーションしてから決定するのが良いでしょう。

まだ若いのですから、10年後にリスクを取っても良いのでは無いでしょうか。ご夫婦2人ともが同じく10年後にリスクを取り、当初の大事な10年間は支出を減らして貯蓄を作る期間にするのです。

また、この家が終の住処とは限りませんよ。44歳にして、これから家を買う人もいます。

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まとめ~少しくらい背伸びをするのもアリです

自覚されているのであれば、背伸びをするのはアリだと思います。このように言うのは、もうこれまでに十分にリスクについてご説明し、また文面からもそのことを十分に認識されていることが伺えるからです。

私が、住宅ローンの審査をするわけではありませんし、

また、家を買うか買わないかを決めるわけでもありません。

今の私なら、買わないでしょう。しかしまだお若いです。

当時の私なら、買うかもしれませんネ。

以上、参考になりましたら幸いです。

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