三菱東京UFJとカブドットコムの住宅ローン10年固定を比較します

住宅ローン10年固定金利最安のMUFGの10年固定を比較します

  • カブドットコム証券:0.45%
  • 三菱東京UFJ銀行:0.5%
  • 三井住友信託銀行0.5%

千日の知る限りで、2017年2月住宅ローンの10年固定金利の最安の3商品を取り扱う金融機関です。中でもカブドットコム証券が一つ頭が出て金利面では最も安い金利を出していますね。

三菱東京UFJと三井住友信託の比較では、当初の固定期間では同じ0.5%ですけど、固定期間終了後の優遇金利で三菱東京UFJが有利です。

  • 三菱東京UFJ銀行:店頭金利(変動金利毎月型)2.475%-1.6%=0.875%
  • 三井住友信託銀行:店頭金利(変動金利)2.475%-1.4%=1.075%

カブドットコム証券の住宅ローンとは?

聞きなれない名前ですが、三菱UFJフィナンシャルグループ(以下MUFG)のグループ会社です。カブドットコム証券の住宅ローンは三菱東京UFJ銀行の住宅ローンを紹介するという形になっています。

つまり、お金を貸すのは三菱東京UFJ銀行ですので、貸付審査や金銭消費貸借契約は三菱東京UFJがやります。

じゃあ、中身は同じなの?

こう思われるかもしれませんが、そうじゃないです。わりと大事なところが少しだけ違います。それぞれの商品説明はホームページで確認できるのですが、横に並べてみないとわからないんですよね。

しかし、それぞれの商品はその金融機関のホームページでなければ見れないようになっています。そこで千日が横に並べて比較してみようと思います。

カブドットコム証券と三菱東京UFJの当初10年固定の金利と保証料、事務手数料を比較

項目 カブドットコム証券 三菱東京UFJ
借入利率 保証料込み0.45% 保証料別0.5%
返済方法 「元利均等返済方式」と「元金均等返済方式」から選べる。
「毎月返済」と「毎月返済とボーナス月増額返済の併用」から選べる。
借入時から最長1年間の元金返済の据え置き(1ヵ月単位、利息は毎月払い)もできる。
返済日は毎月末日のみ。 ※返済日が土・日・祝日等の場合は翌平日窓口営業日。
担保 土地・建物に保証会社を抵当権者とする抵当権を設定 する。 ※担保設定費用は、別途負担。
建物には長期火災保険をつけ、保険金請求権に保証会社を質権者とする質権を設定させる場合がある。 ※担保設定費用は、別途負担。
保証人 保証会社の保証を利用するため原則として保証人は必要なし。 ※保証会社からの求めにより、保証会社に対する保証人が必要になる場合あり。
保証料 保証料は金利の年0.2%を三菱東京UFJ銀行 が保証会社へ支払う(利息に込みになっている)。 一括前払い型と利息組込み型
<一括前払い型>

借入時に保証会社へ一括で支払う方式

例)借入金額4,000万円、借入期間35年、元利均等返済方式、元金返済据え置きなしの 場合、824,480円

 <利息組込み型>

銀行へ支払う金利の中から銀行が保証会社へ支払う方式

※借入利率が一括前払い型に比べて年0.2%高くなる。

事務手数料 借入総額に対し2.16%

例)借入金額4,000万円の 場合、864,000円

事務手数料1件あたり32,400円
一部繰上返済手数料 インターネット:無料 インターネット:無料
電話、テレビ窓口:5,400円
窓口 :16,200円
 ※保証会社から 返金する保証料(戻し保証料)から3,240円が差し引かれる。
※保証料の支払方法が利息組込み型の場合、原則として戻し保証料はなし。
期限前完済手数料 インターネット:10,800円 インターネット、テレビ窓口:10,800円
窓口 :21,600円
※保証会社から 返金する保証料(戻し保証料)から8,640円が差し引かれる。
※保証料の支払方法が利息組込み型の場合、原則として戻し保証料はなし。
団体信用生命保険 加入義務あり。
損害保険 「7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉」に加入できる(保険料は別途負担 )。
万一の場合に備え、「住宅ローン専用火災保険」に加入できる(保険料は別途負担)。

固定10年特別金利住宅ローン-カブドットコム証券

固定10年特別金利住宅ローン-三菱東京UFJ銀行

一目で見て違うのが金利でしょうが、それ以外のところにも注目しましょう。

カブドットコムは保証料込みで金利0.45%

  • カブドットコム証券の金利0.45%には保証料0.2%が込みになっています。
  • 三菱東京UFJの金利0.5%には保証料は含まれておらず、別途必要です。

まずこれが分かりにくくしているのですが、カブドットコム証券の金利は0.2%の保証料が込みですから、保証料を抜くとなんと、0.25%ということです!

目を疑う安さなんですね。こんな金利見たことないです。まあ、絶対にこの保証料は込みですから0.25%で借りることはできないのですが、三菱東京UFJの方は0.5%の金利の上にさらに保証料が必要になります。

保証料には一括前払い型と金利組込み型の2種類から選べます。

例えば一括前払いであれば下表のような金額です。借入が4千万円で35年ならば82万円くらいになるんですね。もしも金利組込み型にすると金利に0.2%上乗せで35年で150万円(当初10年で71万円)の負担増となります。

(単位:円)

元本100万円あたりの例
借入期間 元利均等返済 元金均等返済
5年 4,579 4,305
10年 8,544 7,606
15年 11,981 10,208
20年 14,834 12,273
25年 17,257 13,928
30年 19,137 15,269
35年 20,612 16,366

保証料-MUFG

カブドットコム証券の10年固定はかなり安いのです。しかし、落とし穴もあります。

カブドットコムは事務手数料が2.16%

事務手数料が借入額の2.16%なんですね。4,000万円借りたら約86万円です。

何のことは無いです。保証料の一括前払い型の82万円より4万円高いくらいなんです。さらに言うと、保証料なら一部繰上げ返済や期限前完済で払い戻しがあるのですが、事務手数料は繰上げ返済や期限前完済で返ってくることはありません。

基本的に10年固定金利を借りる場合は、当初の10年が終了すると金利の優遇幅が減ります。

なので、繰上げ返済で元本を減らして元本を減らすことを前提に借りる人が多いと思います。繰上げ返済によってこれが返ってくるか、返ってこないかでかなり変わってきますよね。

なので、実際にどうなるかシミュレーションしてみることにしました。折しも同じご相談が相次ぎましたので、この投稿記事で回答したいと思います。

4,000万円借りて35年ローンを組み10年後に完済する

10年固定金利は金利が1%を下回りますので、住宅ローン控除がてこの原理になって、借り入れが多いほど儲かるようになっているんですね。

単に支払う利息が少ないというレベルを超えたメリットがあるんです。

そこで、カブドットコムと三菱東京UFJのそれぞれで、4,000万円借りて35年ローンを組み元利均等返済ボーナス払いなしで10年間は約定通り支払い、10年後に期限前完済するとどうなるか?というシミュレーションをしました。

返済額ではカブドットコム証券が17万円安い

(単位:円)

【返済額比較】 カブドットコム
0.45%
三菱東京UFJ
0.5%
差額
月支払 102,953 103,834 -881
10年支払額 12,354,325 12,460,098 -105,773
10年後残高 29,206,670 29,276,276 -69,607
返済合計 41,560,995 41,736,374 -175,380
住宅ローン控除 3,410,373 3,414,618 -4,245
差引 38,150,622 38,321,757 -171,135

当然といえば当然なのですが、支払額の比較では金利の安いカブドットコム証券の方が支払いは少ないです。カブドットコムの方が171,135円節約できるのですね。

返済額の合計では41百万円で住宅ローン控除が3百万円ですから差引38百万円です。なんと!40百万円借りて利息も払っているのに返済額は38百万円なんです。これが10年固定のメリットです。

諸費用では三菱東京UFJの方が51万円安い

(単位:円)

【諸費用比較】 カブドットコム 三菱東京UFJ 差額
保証料 0 824,480 -824,480
事務手数料 864,000 32,400 831,600
保証料戻し 0 509,070 -509,070
差引 864,000 347,810 516,190

これに対して諸費用では三菱東京UFJの方が516,190円安くなるという結果になりました。10年後のまだ残期間が半分以上、残高も大半が残っているため保証料の戻し額も多いからです。

ザックリとした試算ですが、10年後の残高が約30百万円で残り25年という前提で上の「元本100万円あたりの表」を当てはめて試算しました。他のご相談者の例から鑑みても概ね近似した数字になると思います。

4,000万円を借りる場合ですと、差引51万円-17万円で34万円、三菱東京UFJの方がお得であるという結果になりました。

10年以降の繰上げ返済額によって損益分岐点がある

どんな場合でも三菱東京UFJが得とは限らないですよ。あくまで上記のは10年後に完済した場合です。例えば完済ではなく、一部繰り上げ返済であればちょうど同じになるポイントがあります。

保証料の戻しが少なくなるからです。例えば10年後の残高を10百万円くらいに減らすように約19百万円繰上げ返済したら、諸費用の比較は以下のようになります。

(単位:円)

【諸費用比較】 カブドットコム 三菱東京UFJ 差額
保証料 0 824,480 -824,480
事務手数料 864,000 32,400 831,600
保証料戻し 0 169,330 -169,330
差引 864,000 687,550 176,450

これだと返済額でカブドットコムが17万円安い分だけ三菱東京UFJが17万円費用で安いということになりますから、ほぼ引き分けになりますね。

ですから、どれくらい繰り上げ返済するかによってどちらがオトクになるかは変わってくるということになります。まあ、ここまで精密にシミュレーションする必要はないと思います。

  • 10年後に完済しようと思っているなら三菱東京UFJ銀行
  • 10年後に完済まではいかないけど、それなりに繰上げ返済しようと思っているならカブドットコム証券

概ねこういった振り分けになるのではないでしょうか。

特約期間終了後のカブドットコムと三菱東京UFJの金利について

当初10年はカブドットコム証券の方が金利が低かったですが、当初の10年が終了すると両者の条件は同じになります。

これもちょっとわかりにくい表現で書いてあるんですよね。まずは変動タイプを選ぶ場合はどうなるかというと、

  • カブドットコム証券は固定特約タイプか変動タイプに変更できる。
  • 三菱東京UFJ銀行は固定特約タイプか変動タイプ(毎月型)に変更できる。

カブドットコムの「変動タイプ」と三菱東京UFJ銀行の「変動タイプ(毎月型)」ってどう違うの?と思いませんか?

実は両者はどちらも同じもので、三菱東京UFJ銀行の「短期プライムレート連動長期貸出金利」を基準とする変動利率になります。呼び名が違うだけです。

項目 カブドットコム証券 三菱東京UFJ
期間終了時 特約期間終了時には、再度「固定特約タイプ」か「変動タイプ」に変更することができる。 特約期間終了時には、再度「固定特約タイプ」にするか「変動タイプ(毎月型)」に 変更することができる。
借入利率 特約期間終了後の「変動タイプ」 「変動タイプ(毎月型) 」
三菱東京UFJ銀行の「短期プライムレート連動長期貸出金利」を基準とする変動利率になる。
※適用利率は、毎月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前月1日の基準利率とを比 較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更する。
※上記の毎月1日基準日に決まる新利率は、当該基準日の翌月の返済日の翌日から適用する。
元利均等返済方式の返済額 5年ルールあり:返済額は5年ごとに見直し、次の5年間の返済額を定める(利率に変動があった場合も、見直しする までは返済額は変更しない)。
125%ルールあり:利率が上昇し返済額が増額となった場合でも、それまでの 返済額の125%を超えることはない。
※金利情勢等により、当初の借入期間が満了しても未返済残高が生じる場合がある。この場合、 原則として期日に一括返済するが、一括返済が困難な場合には期日までに申し出 る。
「固定特約タイプ」に変更する場合、返済額はその時点で再計算する。(5年ルールと125%ルールなし)

特約期間終了後の金利は同じ

  • カブドットコム証券:基準金利(保証料込)から1.8%引き下げる。
  • 三菱東京UFJ銀行:店頭表示金利から1.6%引き下げる。

コレ、どういうことかというと、カブドットコム証券の基準金利(保証料込)とは三菱東京UFJ銀行の短期プライムレート連動長期貸出金利+年0.5%+年0.2%(保証料)です。

三菱東京UFJ銀行の店頭表示金利とは三菱東京UFJ銀行の短期プライムレート連動長期貸出金利+年0.5%です。

短期プライムレートは2017年2月で1.975%ですのでこれをそれぞれ当てはめると以下のようになります。

  • カブドットコム証券:1.975%+0.5%+0.2%-1.8%=0.875%
  • 三菱東京UFJ銀行:1.975%+0.5%-1.6%=0.875%

何のことはありません。同じことです。保証料込というのが、わかりにくくしているんですね。それにしても、もう少しわかりやすい表現にしてもらえないものでしょうか?

毎月型でも5年ルールと125%ルールはある

変動タイプ(毎月型)ってあんまり聞かない金利タイプですよね。なので不安に感じる方が多いと思いますので、これについても書いておこうと思います。

毎月型というのは、言葉どおり毎月の短期プライムレートに連動して金利を見直すものです。普通の変動金利は半年ごとに見直すんですね。

ですから、それが毎月になるだけです。実際、短期プライムレートは半年どころか、2009年2月からずっと変わっていないので今の環境下では半年型も毎月型も変わりはありません。

ただ、毎月型の場合、毎月の1日を基準日として金利を見直す関係上、返済日は月末しか選べません。半年型なら6・11・16・21・26日・月末日のいずれかから選べるのですが毎月型は月末のみ、という点がデメリットと言えないようなデメリットです。

大事な点は5年ルールと125%ルールが適用されるという点ですね。これがあれば、特段不利な条件ではないと考えてよいと思います。

以上、参考になれば幸いです。

Sponsored Link



匿名でメール相談

第三者の立場から専門家が回答します。