2017年3月の35年固定金利はみずほ銀行だけではなく伊予銀行にも注目
35年の超長期固定金利の最安はみずほ銀行だけではない?
少しまえに公開した都銀を凌ぐ低金利の伊予銀行の住宅ローンはどうか?の記事が思いのほか、波紋を広げておりまして。
そんな有利な地銀の商品があったのか!と読者様が支店に問い合わせたところ、地域が違うのでと断られてしまうケースもあったようです。
今のところ中国、四国地方以外では九州や近畿では、融資に至っているようですので興味のある方はお近くの支店に問い合わせてみることをお勧めします。
近くに伊予銀行の支店が無いのに、給与振り込み口座にしなければならないのはちょっと…
こう思って、二の足を踏んでいる人もいるかもしれませんが、伊予銀行の地方支店に融資の依頼した方では、以下の条件でOKが出ています。
- 給与振込口座に指定しなくてよい。
- 公共料金の支払いも指定しなくてよい。
- 伊予銀行と以前から取引は無しでもよい。
- ただし、クレジットカードの作製は必須。
では今日のご相談者です。
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相談:伊予銀行は手数料2.0%と高く保証料も金利上乗せ0.2%なのですが交渉の余地はないですか?
ご無沙汰しております。
以前ペアローンで10年固定と20年固定のミックスローン夫婦の割合は?にてご相談させていただきました。
今回もまたご相談させていただきたいことがありご連絡させていただきました。
前回は10年固定と20年固定のミックスローン(ソニー銀行と三井住友信託銀行)でご相談させていただきましたが、今回は伊予銀行の段階金利Bプランについてです。
偶然にも伊予銀行の支店が近くにありましたので、事前審査に出してみたところ現在サイトに掲示された金利(当初10年間:0.74、11年以降:1.08)にて通過できました。
当初は3700万円の借入予定でしたが、伊予銀行は諸費用等込みで融資していただけるとのことでしたので、4000万円借入予定で審査に出しております。
年齢、年収、共働き世帯年収、家の価格、住宅ローン、頭金
夫年齢 | 31 |
夫の年収(万円) | 500 |
妻年齢 | 35 |
妻の年収(万円) | 560 |
共働き世帯年収(万円) | 1,060 |
家の価格(万円) | 3,620 |
住宅ローン(万円) | 4,000 |
頭金(万円) | -380 |
●夫31歳、妻35歳(子どもはまだいませんが、近い将来希望あり)
●夫500万円(内ボーナス130万)、妻560万円(内ボーナス110万)
●預貯金300万円程度(これは頭金には使わない予定)
●新築マンション3620万円
●借入金額:4000万円程度を予定(元利均等返済、35年返済ボーナス払い無し)
銀行情報:伊予銀行 段階金利Bプラン(夫婦での連帯債務)
●借入金額:4000万円
●借入比率 夫:妻=2700:1300
●金利:当初10年0.74(保証料込で実質0.94)、11年目以降1.08(保証料込で実質1.28)
●融資手数料2.0%:80万円
●当初住宅ローン返済金額:111,799円/月
都銀を凌ぐ低金利の伊予銀行の住宅ローンはどうか?にあるとおり、
- 融資申し込み時点の金利と実行時の低い方を選べる
- 10年後に必ず繰上げ返済に縛られない
などのことから、伊予銀行の条件は悪くない(むしろ良い)と思っています。
しかし融資手数料2.0%(80万円)と保証料金利に0.2%上乗せ(保証料の前払いについては、なぜか現在選択できないとのこと)という条件にどうにか交渉の余地はないのかと考えています。他の銀行では、手数料が安い・保証料無料等があるので…。総返済額から考えるとやはり難しいでしょうか?(個人的には保証料の前払いだけでもいいのでできると助かるのですが)
今回の相談内容
●現在の金利が続く(もしくは上昇する)場合、伊予銀行で決めていいでしょうか?
●金利・手数料等、交渉の余地はありますか?
よろしくお願いします。
回答:伊予銀行は都銀で最安のみずほ35年固定と比べても遜色ない好条件ですので交渉は困難でしょう
いつになく、回答が遅れましてすみません。情報ありがとうございます。やはり、中四国地方以外でも融資は可能なのですね。
ではお答えしていきます。
現在の金利が続く(もしくは上昇する)場合は、伊予銀行にするべきか?
実行を予定されている5月の金利の動向については、さすがにまだ分かりません。せめて4月に入ってみないことには何とも言えないというのが現状です。
10年と20年のミックスローンについては、やはり10年後の一括返済というのが、今から予定されているものですので現時点でその資金が無いと、少し不安に思われる気持ちは分かります。
そういう事から考えると、伊予銀行になるのですよね。
伊予銀行は、表面的には当初10年が低いので10年固定っぽく見えるのですが、その本質は契約時点で金利が固定されているという点で全期間固定です。
なので10年固定と20年固定のミックスと比較すること自体に無理があるんです。前提が全然ちがいますから。
- 10年20年のミックスは10年後の繰上げ返済が前提です。
- 35年固定は基本的に繰上げ返済は考えません。元利均等返済をつつがなく行い、余裕があれば繰上げ返済するという考え方です。
総返済額では、10年と20年のミックスの方が少なく済みますのでメリットが多いですが、それは10年後に約9百万円の繰上げ返済を行うからです。
10年後に繰り上げ返済出来ないならば、金利変動リスクをモロに被るというデメリットがあります。貯蓄計画をミスると不味いことになるかもしれません。
その点、35年固定にすれば、そういったストレスが無いのがメリットですね。
伊予銀行と比較するならみずほ35年固定です
伊予銀行と比較するならみずほ銀行の35年固定ですね。35年固定金利では今、最安の金利1.11%です。
同じ条件で比較してみましょうか。(ただし、みずほ銀行は諸費用込みでは借りられません。)
銀行情報:みずほ銀行35年固定1.11%
●借入金額:4000万円
●金利:1.11%
●保証料(前払)概ね2.06%:82万円
●融資手数料:3万円
●当初住宅ローン返済金額:114,976円/月
●総返済額:49,146,513円(保証料、融資手数料込み)
銀行情報:伊予銀行 段階金利Bプラン
●借入金額:4000万円
●金利:当初10年0.74(保証料込で実質0.94)、11年目以降1.08(保証料込で実質1.28)
●融資手数料2.0%:80万円
●住宅ローン返済金額:当初10年111,799円/月、10年以降114,976円/月
●総返済額:49,146,880円(融資手数料込み)
いかがでしょうか。
みずほ銀行と伊予銀行は、保証料と融資手数料の取り方が違うだけでほぼ同じですね。
そして、住宅ローン控除のある当初10年の金利は伊予銀行は1%を下回って『利益』になりますし、頭金などで貯金の減る前半の支払いを低く抑えられるというメリットがあります。
伊予銀行は、総合的に見て、現時点で最安の都銀であるみずほ銀行よりもむしろ有利だということですね。
金利や保証料・手数料等、交渉の余地は?
保証料については、銀行の利用している保証会社によっては期限前に全額繰上げ返済してもほとんど返ってこないというケースもあります。
このような場合には、前払いよりも金利上乗せの方が負担が軽いということはあり得ますが、ずっと借りるのであれば前払いの方が総返済額では安くなります。
一般的には、
- 一部繰り上げ返済では保証料は返還されない。
- 全額繰上げ返済では保証料が返還される。
という保証会社が多いですね。保証会社は銀行とは別会社ということもあり、銀行の融資担当者も詳しく知らないことが多くヴェールに包まれています。
よほど確実に全額繰上げ返済を予定していない限りは保証料は前払いが有利でしょう。
今回の伊予銀行についてですが…
比較の対象となる金融機関の住宅ローンの商品では、伊予銀行に勝るものは無いということです。
交渉の余地はかなり低いと考えます。