2017年4月以降の住宅ローンは変動か固定かどっち?

変動、固定どっちにするか?の答えの出し方

2017年4月は三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行が10年固定金利を0.5%も引き上げたニュースで持ち切りですね。これに対して、三井住友信託銀行とりそな銀行(借換ローン)は0.55%に据え置きとなりました。

3月から4月にかけては、10年固定金利の分水嶺になりましたね。

  • 金利を上げる銀行
  • 金利を下げる銀行

この差は大きくなっていくでしょう。

このように、3月から4月にかけて10年固定は大きな動きがあったのですが、フラット35と変動金利については、あまり動きがありませんでしたね。

融資の実行は少し先という人も変動金利とフラット35をベースに考えておくのが良いと思います。

この無料相談サイトには、変動か固定かどっち?というご相談は定期的に寄せられています。

2017年後半の住宅ローンの金利タイプをどうするか?についてはこちらを是非ご一読ください。最近の金利情勢についてもアップデートしています。

2017年後半の住宅ローンは変動か10年固定かどっち?

相談:変動か固定かどっちにすべき?

こんにちは。いつも参考にさせていただいています。今度新築を考えているのですが、固定か変動かで悩んでいます。御指南いただけると幸いです。

竣工は今年2017年11月ですので、そのときの金利になります。

年収と家族構成、貯金、車のローン

  • 家族 私(44歳、公務員、年収650万円)、妻(33歳、公務員、年収300万円)、子供三人(七歳、三才、今年の四月に誕生予定)
  • 費用総額(土地、建物、外構、諸経費すべて混み) 4600万円、長期優良住宅
  • 預金 700万円
  • 車のローンが200万円残っています

また下記3つの住宅ローンの審査に既に通っています。ちなみに繰り上げ返済で実際には25年(妻の定年退職。このときの退職金は住宅ローンにはあてない)で完済する予定としております。

住宅メーカーが直接提供するフラット35S

  • 頭金1割入れます。手数料は16万円です。
  • 金利:当初10年0.82%その後1.12%

地銀変動金利3大疾病ガン団信付

  • 4600万円借り入れ
  • 金利:0.68%

生命保険には既に加入済みだがガン団信の付帯する変動金利に魅力あり

FP(ファイナンシャルプランナー)に相談したところ、夫婦で入っている割安の共済生命保険により、どちらか片方が死亡した場合でも住宅ローン全額を返せるだけの生命保険がかけてあるので、団信はいらないとのことでした。

なので当初フラットでと考えていたのですが、最近は金利の安さに変動にも心動いています。特に、がんにかかるだけで住宅ローンが免除になるという団信の付帯する地銀の変動金利に魅力を感じてしまい、現在フラットと変動で悩んでいるところです。

今後は金利が上がると予想されるので変動か?

これから先は金利は上昇局面が予想されるなか、フラットを選択するのがセオリーだと思うのです。こちらの記事も拝見しました。この考え方なら公務員ですから固定金利が合っているのだと思います。

変動金利か固定金利かを決める考え方-千日のブログ

一方で日本の国債の状況をみると、今後急激な金利上昇はないはずだから、変動でもと思ってしまいます。

 

しかし先のことは分からない…

かといって、十年前には変動でも二%でも安いと言われていた時代があったと聞き、これから長い先、2%ぐらいまで金利が上昇することは、ありえるよなーなんても考えてしまいます。

  • 手持ちの現金をフラット35の頭金で減らすよりも、変動で初期投資を押さえたほうがいいのか?
  • いやでも払えるのであれば払って、月々の返済を押さえるほうがいいのか?

もはや神様にしかわからない領域なのかも知れませんが、もう最近はずっと頭をぐるぐる回ってます。千日さまであれば、この状況で何を選択されますでしょうか。

こうなったら、ずばり選択いただけると助かります。忌憚のないご意見をよろしくお願いします。

回答:変動か固定かを決めるセオリー

変動か固定か?悩ましいですよね。千日のセオリーでは必ず元利均等返済額に引き直して判断を行います。

住宅ローンのセオリー をご一読ください。

基本的にこのセオリーに乗せて回答していきます。

ご主人の定年時に繰り上げ返済が必須

また公務員は定年が60歳ですので、ご主人の定年までは16年、奥様の定年までは25年とのことです。定年までに完済する計画を立てるのがセオリーですが、今回はそれが2段階ということです。

そして収入の格差があるのがポイントです。つまり、旦那様が60歳で定年を迎えると老齢年金の支給される65歳までは、奥様一人の収入(現在の年収300万円)で生活することになります。

この期間(5年間)が一番収入が減る時期で、同時にそのころには2番目のお子さんの大学入学が重なりますね。

ダブルパンチの5年間です。

ですので、ご主人の定年以降に月の支払いを少なくするための繰上げ返済が必要ということになります。

では、固定と変動で比較してみましょう。

金利変動リスクと定年による収入減のリスク

住宅ローンの金利が上がるリスクについては、以下の2つの選択肢から選びます。

  • 固定金利にする。
  • 変動金利にして金利が上がったら繰上げ返済する。

これに対して、定年による収入減によるリスクについては、1つの選択肢しかありません。

  • 繰上げ返済資金を貯蓄する。

それぞれに対応した返済方針を表にまとめると以下のようになりますね。

支払方針 固定金利 変動金利
毎月の返済額 手取月収の4割以下に抑える。 月返済額の25%を貯蓄した上で手取月収の4割以下に抑える。
ご主人の定年時 その時のローン残高の半分を繰上げ返済してその後の毎月の返済額を半分に軽減する。それまでにその繰上げ返済資金を貯蓄する。
奥様の定年時 全額繰上げ返済する。それまでにその繰上げ返済資金を貯蓄する。

固定金利ではご主人の定年時までにローン残高を半分にするための繰上げ返済資金を貯蓄するというミッションがあります。また、奥様の定年時には全額繰上げ返済するので、その資金を貯めておく必要があります。

変動金利では、固定金利のミッションに加えて、金利の上昇に備えるために月返済額の25%を貯蓄していくミッションが加わります。

これを実際の住宅ローンの残高に当てはめてみましょうか。

固定金利と変動金利のシミュレーション

【頭金と借入元本】フラット35Sは頭金460万円借入4,160万円、変動金利は頭金0借入4,600万円

【金利】フラット35Sは当初10年0.82%その後1.12%、変動金利は0.68%

【期間】35年(毎月の返済を低くするため)

【返済方法】元利均等返済、ボーナス払いなし

(単位:円)

シミュレーション フラット35S 変動金利
月返済額 113,426 123,105
117,593
頭金 4,600,000 0
10年間の住宅ローン控除 -3,396,158 -3,489,539
16年支払額 22,077,758 23,636,069
16年後残高の半分を繰上返済 12,070,201 13,161,646
月返済額 58,796 61,552
16年~25年支払額 6,350,019 6,647,644
25年後残高を繰上返済 6,671,869 7,138,780
支払い合計 48,373,689 47,094,600

いかがでしょうか。支払い方針に合致するかを見ていきましょう。

月返済額に余裕はあるか?

ご主人の年収が650万円、手取り月収を40万円とするとその4割は16万円ですね。固定金利でも変動金利でもレンジに入ってきます。

奥様の年収が300万円、手取り月収を20万円とするとその4割は8万円ですね。固定金利でも変動金利でもレンジに入ってきます。

繰上げ返済資金を貯蓄できる?

16年後の繰上げ返済額が一つ目の関門ですね。固定金利だと1,207万円、変動金利だと1,316万円です。1年に75万円~82万円の貯金をしていけば16年でこの貯蓄を達成することが出来ます。

ボーナスを充てることで、ご主人の年収のみでも可能です。奥様が職場に復帰されればさらに余裕をもって貯蓄することが出来るでしょう。

最後の関門は25年後の繰上げ返済ですね。固定金利だと667万円、変動金利だと713万円です。25年で平均すると1年に26万円~29万円の貯金をしていけば可能です。当初の16年間にはこの貯蓄が上乗せになります。

あえて年金を計算に入れないのは、3人目のお子さんの学費がご主人の定年後も続くためです。

金利変動リスクは幾らのお金で回避できるか?

支払い合計を見てください。固定金利では4,837万円、変動金利では4,709万円ですね。この差額129万円は何を意味するのでしょうか?

  • 固定金利のシミュレーションは今の水準で金利が固定されるので、リアルな数字です。
  • 変動金利のシミュレーションは金利が今の水準のままだったら、という仮定です。

つまり、現時点で金利を固定させるのに必要なお金が129万円ということです。25年=300カ月で割ると1カ月4,300円の保険料ということになります。

これをどう見るか?という判断をしてください。

その決断は家長の義務です。

たとえ、他人である私がこのサイトで「こうするべき」と断言したところで、実質的にその決断の効果が及ぶのは自分自身と家族です。私にはまったく効果が及びません。

あくまで決めるのはご自身なんですよ。

公務員の共働きなら3大疾病ガン団信はあくまでオプション

団信は「無料」という表現を取られているかもしれませんが、実質的には金利にオンされています。こちらの千日のブログの記事が参考になると思います。

住宅ローンの団信をどう選ぶ?団信の本質と病気のリスクに向き合う-千日のブログ

千日のスタンスとしては、保険はあくまでセイフティーネットであり、危険性の高いリスクから家族の人生と生活を守るものです。

つまりガンになってもその後回復して働ける状態になれば…運が良かった。住宅ローンがゼロにならなくても良い、返済を継続すればいい、と考えます。

ご主人がガン罹患し、入院した場合は健康保険制度の傷病手当金と奥様の収入によって住宅ローンの返済と家族の生活は維持可能とお見受けします。

また、公務員の場合は病気による休暇の期間は一般的な民間企業よりも長く認められますし、回復後の復帰の可能性も高く見積もることが可能です。

あくまで、オプションであるという見方で捉えるのが、良いと思いますよ。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。住宅ローンとの付き合いは長くなります。何十年もの金利動向を読むというのは、ほぼ不可能です。

金利の動向を軸に考えると、決められることも決められなくなります。こちらの記事も参考になるかと思います。

住宅ローン10年固定金利で10年後の金利に左右されない方法を教えます-千日のブログ

金利を軸に置くのではなく「金額」に軸を置いて考えましょう。

つまり、

  • 毎月の返済額に余裕があるか?
  • 定年時に繰上げ返済できる残高か?

この二つが重要なポイントです。

あとがき

基本的に相談メールに対しては24時間以内に何らかのレスポンスを致します。

もしも24時間以内に何も返信が無い場合は、メールが送れていないか、メールアドレスが誤っている場合が考えられますので、再度メールを送ってみるようにしてみてください。

以上、参考になれば幸いです。

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