住信SBIでフルローンで借換金利で借りる裏技
自己資金が無くても自己資金20%以上の場合より安い金利で住宅ローンを借りる方法がある
裏技です。住信SBIのホームページの金利を確認してみたら、新規借入の変動金利の利率は0.477%(2017年5月現在)ですね。でも、これって2割以上の頭金(自己資金)を用意した人に適用される利率なんです。
頭金が2割未満だと0.548%(2017年5月現在)です。
0.071%高くなってしまうんですよ。まあ、これでも十分に低い金利なのですが0.477%という金利を見せられた後だと高く感じてしまいますよね。
なので、ホームページの金利で借りようと思ったら貯金をかき集めて頭金にするか、親などから借りて頭金を増やすという方法になります。例えば4,000万の物件なら800万円の頭金を用意しなければなりません。
家を買おうという時点で、そこまでの貯金がある人は少ないですし、持っている人でもそこまで頭金に入れてしまうと、大きく貯蓄を減らしてしまうことになります。そして親の援助にも限界があります。
そこで、タイトルにある「裏技」なんですよね。
実は「借換」の場合の金利はさらに安く、この0.447%で借りる方法です。頭金2割の場合より0.03%低い金利です!
借換の利率は頭金2割未満よりも0.101%安いということです。
ならば、借り換えればいいのです。
- いったんどこか手数料の安い銀行で住宅ローンを借りる。
- その後すぐに住信SBIへ借り換える。
しかしこんな声が聞こえてきそうですね。
借換には結構な費用がかかるでしょ?
その通りです。
今日のご相談者は、この方法を考えた方です。借換費用を払ってもトータルで安くするにはどうしたらいいか?どの部分に気を付けたらいいか?についてのご相談です。
相談:自己資金が足りなくても住信SBIの頭金2割の優遇金利で借りる方法について
はじめまして。この度は書籍出版されるとのこと、おめでとうございます。
住宅ローン選びを進める中で数週間前に千日さんのブログを知り、変動金利と固定金利の選び方、おすすめのシミュレーションサイトとその使い方など、多くのことを勉強させていただいています。
住宅ローンの利用者目線で有益な情報を提供いただいている千日さんのブログの情報が、書籍出版により更に多くの方に届き活用されること、心待ちにしております。
保証料無料で手数料の安い新生銀行で借りてすぐに住信SBIに借り換える
今回のご相談ですが、変動金利利用にあたり、まずは保証料無料かつ手数料が低額の新生銀行の変動金利に申し込み、その後1年以内を目途に借換金利が低く短プラと基準金利が連動している住信SBIネット銀行の変動金利に借り換えるよう考えています。
このように予め借り換えを想定した住宅ローンの選択を行うことは選択肢として検討に値するものでしょうか?
住宅ローン選びの条件としては、適用金利が低い、短プラ連動で基準金利が設定されている、その他使い勝手などから住信SBIネット銀行の利用を第一選択肢として考えています。
ただし、住信SBIネット銀行で新規借入時に最優遇金利を得るには頭金20%を入れる必要がありますがそこまでの頭金はありません。上記の通り他社住宅ローンを経た借り換えにより最優遇金利を利用できるよう考えています。
年齢、年収、家の価格、住宅ローン、頭金
夫年齢 | 38 |
夫の年収(万円) | 1,250 |
妻年齢 | 不詳 |
妻の年収(万円) | 専業主婦 |
共働き世帯年収(万円) | |
家の価格(万円) | 6,200 |
住宅ローン(万円) | 6,200 |
頭金(万円) | 0 |
今回買い替えで6,200万円の中古戸建を購入し、リフォーム後に住み替える予定です。
家族構成は妻と小学校の息子が1人、収入は私のみで約1,250万円です。変動金利を利用する条件はクリアしています。
現住居である中古マンション購入から4年経っていますが、現住居のリフォーム費用、繰上返済費用、その他諸々の出費のため貯金は数百円程度、現住居の売却見込み益は主に新居のリフォーム費用に充てる予定のため、10%以上の頭金を入れることは難しい状況です。
借入金額が大きいことと借入期間も35年と長いことから、当初はリスク管理のためフラット35利用を考えていましたが、千日さんのブログや他サイトを参考に、金利の低いうちに繰上返済も含めて元本返済を早めに進めるため、変動金利で借り入れることにしました
現在38歳、60歳まで残り22年のため、60歳を少し過ぎた時点でローンを完済できるよう、繰上返済を行っていくよう考えています。
とはいえ、これから子どもの教育資金なども必要になるため繰上返済ペースは適宜調整していく予定です。
気になるのは借換の費用
一旦他社住宅ローンを利用することによるデメリットは、主には手数料や諸費用が二重でかかることと理解しています。
シミュレーションサイト上の試算では、上記の方法をとることで35年間通算で少なくとも40万円位は支払総額を抑えられると見込んでいます。
借り換えを行う分、手間もかかり、また短期で見ると諸費用を2回負担する分負担は増えますが、長期間変動金利を利用することを見込むと、短プラ連動で基準金利が変動する住信SBIネット銀行を利用したいと考えています。
書籍出版前のご多用のところと思いますが、予め借り換えを想定した新規借入のケースはどのサイトを探してもなかなか見つからず、アドバイスをいただけますと幸いです。
新生銀行から住信SBIへの借り換えか、初めから住信SBIか?
ただいま住信SBIネット銀行と新生銀行の仮審査を終え、これから本審査の書類を集めて提出するところです。
第一候補
現在の優先順位としては、4月末までの期間限定だった半年間0.15%金利優遇キャンペーンに申し込んだ新生銀行(5月変動金利0.6%。6月下旬引き渡し時も同金利の場合は半年間は0.45%が適用)で借りて、その後住信SBIの借り換えで0.447%で借りる。
第二候補
最初から住信SBIのフルローン0.548%で借りる。
初期費用がそれほど多くない、またはリフォームなどに別途お金が必要になるという人が、予め短期の借り換えも想定して初期費用の安い住宅ローンを利用することは選択肢となり得るか、ということが今回の内容と思います。
よろしくお願いいたします。
回答:リスクも把握した上でなら非常に良い方法です
お答えしていきます。これはなかなかユニークな方法ですね!おそらく今まで誰も公開したことの無い方法ではないでしょうか。
常識で考えると、借換費用がかかる分だけ損ですし、良くてトントン位になるのが普通なんです。おりしも先日の記事がそういうケースでした。
しかし、今回は新生銀行というのがポイントです。
- 保証料がゼロ円
- 今は事務手数料10万8千円のゼロ円キャンペーン中
つまり、借換で追加的に必要なコストは、
- 住宅ローン契約書の印紙税
- 登録免許税
- 司法書士報酬
この3つだけということです。普通はこれに加えてウン十万円の保証料ないし事務手数料が必要になってきます。
新生銀行から住信SBIへの借換と住信SBIフルローンの比較
60歳までの22年間は繰上げ返済せず60歳で一括返済する、という前提で以下の二つを比較することにしました。(後から気づいたのですが、新生銀行のキャンペーン金利と手数料無料キャンペーンは併用出来ないかもしれませんが、手数料無料の方だけでも結果に影響ないです。)
- 新生銀行の変動金利(半年型)0.45%で借りて半年後に住信SBI変動金利0.447%に借り換え。
- 最初から住信SBI変動金利フルローン0.548%。
便宜上、新生銀行で6カ月借りる前提にしましたが、別に6カ月待つ必要はありません。すぐに借り換えてよいと思います。住信SBIに問い合わせましたが、他行からの借り換え金利の適用は、どのタイミングで借り換えても適用されるとのことです。
だったら最初から借換金利で適用してよ…
とも思いましたが、そういう商売なのでしょう(笑)。ちなみに借りたばかりのタイミングだと、物件の担保評価額に対して借入額の割合が100%、ないしそれ以上になってしまいますが、審査に通りさえすれば、ホームページに表示されている借換金利0.447%が適用されるとのことです。
つまり、他行で住宅ローンを借りてすぐに借り換えたからという理由で、金利が高くなったりするようなことは無いということですね。
現時点で、住信SBIの審査に通っているということですから、借換についても当然に通る可能性が高いと思います。そして、その場合の金利はホームページにある0,447%が適用されるということです。
下表が比較の結果です。支払額と住宅ローン控除だけを考慮に入れた比較です。新生から住信SBIの変動に借り換えた方が、60歳までの22年間で、98万8千円支払いが少なく済むということですね。
(単位:円)
支払額比較 | 新生0.45% 変動0.447% |
変動0.548% | 差額 |
---|---|---|---|
毎月返済額 | 159,577 | 162,262 | -2,685 |
159,496 | 162,262 | -2,766 | |
22年返済額 | 42,107,318 | 42,837,057 | -729,739 |
60歳残高 | 24,167,594 | 24,426,593 | -258,999 |
住宅ローン控除 | 4,000,000 | 4,000,000 | 0 |
支払い額差額 | -988,738 |
もちろん、両者とも変動金利ですから、その後の金利がどうなるかは分かりません。注目するのはその差額です。同じ住信SBIですから、同じ短期プライムレートと連動して上下するはずです。
つまり、差額については、ほぼこの金額とニアリーになるだろうと言えるのです。
- 借換費用が98万8千円よりも安ければ、当初は新生銀行で借りてすぐに住信SBIに借り換えた方が得。
- 借換費用が98万8千円よりも高ければ、最初から住信SBIでフルローンで借りておいた方が得。
このように言えるということですね。では、借換費用がどうなるかを試算してみましょう。
借換費用は40万円
新生銀行から住信SBIに借り換える場合と、最初から住信SBIで借りる場合での差額は約40万円という結果になりました。下記はその内訳です。あくまで「追加的にかかる費用」だけを抽出していますので、総額でこの金額になるということではありませんので、ご注意くださいね。
新生銀行から借り換えることによって追加でかかる費用はゼロ円です。
新生銀行では2017年7月31日までの申し込みで、かつ、融資実行が2017年9月29日までの住宅ローンの借入について、事務取扱手数料を0円にするというキャンペーンを実施しています(現在は終了)。
ですから、住宅ローンの事務取扱手数料は住信SBIに借り換える場合も、最初から住信SBIで借りる場合もほぼ同じになります。
ちなみに住信SBIの融資事務手数料は借入額の2.2%(税込み)です。借換の時には最初に返済した分だけ住宅ローン残高が減っていますので、少し安くなりますが、あまりにも僅少なので、上記のシミュレーションからは省略しました。
それ以外の印紙税、登録免許税、司法書士報酬については、2回分かかります。約40万円という結果になりました。
まとめと注意点
- 最初に新生銀行で借りてその直後に住信SBIの借換ローンで借り換えると98万円返済が少なくなる。
- 借換によって追加でかかる費用は約40万円である。
ということは、58万円も得するということです。
なんとも凄い裏技ですね!
ネット銀行で借りたいけど、2割の頭金が準備できない人向けに、この方法はお勧めです。
ネット銀行の中でも、おすすめは住信SBIネット銀行とauじぶん銀行です。シンプルに低金利という事に加えて、通常は金利に上乗せとなる疾病保障が無料で付くからです。
住信SBIネット銀行全疾病保障 | auじぶん銀行がん50%保障 |
精神障害等を除く全ての病気やケガで働けなくなったらローン返済がゼロ円になる。 | 6カ月の余命宣告をされたら住宅ローン残高がゼロ円になる。 |
8疾病で12カ月継続して働けなくなったらローン残高がゼロ円になる。 | 医師にガンと正式診断されたらその時点のローン残高が50%になる。 |
8疾病以外の病気やケガの場合でも入院により12カ月継続して働けなかったら、ローン残高がゼロ円になる。 | 入院などの条件なし。 |
特に、住信SBIネット銀行はマネープラザという実店舗での案内もしていて、現在はキャンペーン中ですね。ネット銀行は基本的にメール、電話、郵送でのやりとりになるので、書類の不備があると、それがどんな些細なものであっても手戻りになるのがネックなんです。
それが実店舗で対応してもらえるのでこれは良いサービスだと思います。
変動金利で借りるときは、いくら今が低金利であっても今後上がる可能性は否定できません。
上がった場合のことを考えてそれに対応できるかを検討する必要があります。
変動金利で住宅ローン金利が上がったら繰り上げ返済すべき金額の一覧表-千日のブログ
が参考になると思います。
但し、上記のシミュレーション結果の利用については注意すべき点があります。
98万円返済が少なくなるのは、22年間借りることを前提とした場合であること
金利の差を享受するにはその分長く借りる必要があるということです。
- 借入期間が長ければ、金利が安いことによるメリットが大きくなる。
- 借入期間が短ければ、金利が安いことによるメリットが小さくなる。
いくら金利が安くても数年で売却して一括返済すると、借換費用を回収する前に住宅ローンがゼロになりますので、最初から普通に借りておいた方が得だったということになります。
この家に長く住む、基本的に買い替えは考えていない人向けの方法です。
新生銀行で借りてから住信SBIに借り換えるまで(短期間だが)状況が変化する可能性があること
住宅ローンのの条件は月単位で変わります。そして、通常借換には約1カ月ほどかかるのが普通です。つまり、月をまたぐことになるんです。
今の住信SBIの金利条件が変わる可能性もゼロではありません。また、新生銀行の手数料ゼロ円キャンペーンが予定よりも早く終了してしまうこともあり得ます。
状況が変化するのは、銀行だけに限ったことではありません。自分自身の審査での属性が変化してしまうこともあり得ます。自分が重篤な病気にかかったり、勤めている会社の経営が傾くような大事件が発生したりして、審査に通らなくなってしまう可能性もゼロでは無いということです。
ご質問のメールの書きぶりから、これらの不確定要素の部分については十分に考慮されているだろうと推測してはおりますが、念のためとサイトで公開するときのために書きました。