40代持病ありで住宅ローンを組む、ワイド団信の保険会社と取り扱い銀行リスト

2018年12月20日

通常団信で審査に通らない場合の住宅ローンの選択肢

団体信用生命保険(以下、団信)とは、住宅ローンの返済中に主債務者が死亡、または高度障害になった場合、保険会社が代わって住宅ローンの残金を払ってくれる保険です。つまり、人に掛ける保険です。保険料は住宅ローンを貸す金融機関(債権者)が支払います。

民間金融機関の住宅ローンでは強制加入になっています。つまり、健康上の理由からこの生命保険に加入できない場合は住宅ローンを借りることができません。そのため、一部の銀行では『ワイド団信』(引受条件緩和型団体信用生命保険)という加入時の健康状態の条件を緩和した団信に加入することで住宅ローンを借りることができるようにしています。

ただし、このワイド団信は住宅ローンの金利に0.2~0.3%の上乗せとなります。

ワイド団信の生命保険会社と取り扱い銀行のリスト

生命保険会社 ワイド団信取り扱い銀行
クレディ・アグリコル生命保険(株) 三菱UFJ銀行、りそな銀行、じぶん銀行、ソニー銀行、イオン銀行、三菱UFJ信託銀行、千葉銀行
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険(株) みずほ銀行
カーディフ生命 三井住友銀行、関西アーバン銀行
三井住友海上あいおい生命保険(株) 大垣共立銀行、北洋銀行


なお、フラット35の場合は団信が任意加入です。ですから、持病があるなどの健康上の理由から通常の団信に加入できない場合は金利に0.2%~0.3%上乗せされたワイド団信に加入するか、フラット35を利用するかという2択になるわけです。

作戦としては、まずワイド団信のシェアナンバーワンのクレディ・アグリコル生命の三菱UFJ銀行から審査に出します。最も取り扱い件数が多いのでここでの結果がベースとなります。

ワイド団信取り扱い件数ナンバーワン☟

そこで通らなかった場合は損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険のみずほ銀行にチャレンジします。生命保険が変れば審査の基準が異なるので通る可能性があるのですね。

では今日のご相談者です。

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相談:41歳からワイド団信で住宅ローンを借りるベストチョイスは?

はじめまして。初めてのことでいろいろ悩んでいるときに、 こちらのブログを知り、勉強させていただいてます。マンション購入あたり、3〜4ヶ月、毎週末見に行き、 検討していましたが、ようやくここかなという物件に絞りました。

今年の夏からすでに入居が開始している物件です。購入が決まれば来年の2、3月までに入居出来ればと考えてます(子供の中学入学に合わせて)。

物件は、まだ10戸くらい残っているようです。残っているのが、広めの間取りで、価格的にも高いものが多かったですが、値引きでかなり粘り、500万くらい値引きしてくれました。

ちなみに、こちらも読みました。

新築マンション値引き交渉のタイミングはデベロッパーによって違います-千日のブログ

大手不動産会社の決算書の『販売用不動産』の割合で分析されている、『完成間近に値引きする』グループに入る大手デベロッパーの物件です。

年齢・年収・自己資金・物件価格など

主要な条件 内容
居住予定の家族の年齢と年収 夫41歳 560万 定年60歳|妻41歳 180万 定年60歳|子供12歳
自己資金の額 900万円
物件価格 3650万円または3570万円
物件のタイプ 新築マンション
借入予定額 2890万円
住宅ローン 地銀変動金利0.65%(通常団信)0.95%(ワイド団信)|ソニー銀行変動セレクト0.449%(通常団信)0.649%(ワイド団信)
相談内容 35年ローンで無理はないか? 10年近くまえに大病を患い、今も持病があるためワイド団信で審査待ち。おすすめの組み方は?

質問①このローンで無理はないですか?

夫婦とも41歳で、年齢的にもこれからローンを組むのに遅いかなという年齢ですので、無理がないか心配です。

質問②ワイド団信でおすすめの組み方は?

通常の団信ではローンの審査が一件通らず、ワイド団信も考え、いろいろな銀行に審査をかけている状況です。

いろんなやり方があると聞きますが、いったいなにで組むのが一番よいかとかまったくわかりません。なにかアドバイスあればお願いします。

回答①:固定金利でシミュレーションしてみると住宅ローンに無理がないか判定できます

無理のない住宅ローンになっているか?については、以下の条件でシミュレーションをしてみることで判定します。

  1. 毎月の返済は手取り月収の4割以下でボーナス払いなし
  2. 返済額が一定になる元利均等返済方式
  3. シミュレーションの金利は固定金利
  4. 定年時のローン残高は1000万円以下

それぞれの条件を設定する理由については

住宅ローンのセオリー

をご一読ください。現在のところ審査に出しているのは変動金利ですが、固定金利で判定を行い、変動金利と比較してみましょう。

《前提条件》

借入2890万円、35年元利均等返済、ボーナス払いなし

(単位:円)

①固定金利1.38% ②変動金利(通常)0.65% ③変動金利(ワイド)0.95%
毎月返済 86,798 76,951 80,908
60歳残高 14,945,975 14,028,839 14,406,306
125% 96,189 101,135

固定金利の金利は2018年のフラット35の予想金利としました。

【金利予想】2018年の住宅ローンフラット35の金利動向を予測します-千日のブログ

変動金利の金利は地銀の金利を前提としました。なぜ安いソニー銀行の方を利用しないのか?については後述します。

手取り月収の4割以下になっているか?固定金利と変動金利で違う

旦那様の手取り月収を25万円とすると、その4割は10万円です。①固定金利の場合はクリアしています。

変動金利の場合は、毎月返済の4分の1(25%)を貯蓄したうえで手取り月収の4割以下にすることを推奨しています。これは金利の上昇に対応するための最低限のハードルです。

変動金利の5年ルールと125%ルールから導いたセオリーです。

  • 5年ルール:5年は元利均等返済額を上げない。
  • 125%ルール:一度に上げる元利均等返済の額は直前の125%が上限。

つまり、借りた瞬間に金利が上がっても、当初の10年の返済額は最初の125%が上限になるということです。

②変動金利(通常団信)ではレンジ内ですが、③変動金利(ワイド団信)では少しオーバーです。ただ、旦那様の月収だけでの判定ですので、実際は奥様の収入もあることを考えれば、レンジ内に入っているといえます。

ソニー銀行の変動金利には5年ルールと125%ルールが無い

先ほどの変動金利のシミュレーションにソニー銀行を採用しなかった理由は、ソニー銀行の変動金利に5年ルールと125%ルールの適用が無いからです。

6か月ごとに、年2回金利の見直しを行い、見直し後の金利でその後の元利均等返済額が増減するのです。

ということは、4分の1を貯蓄して月収の4割以下になるならば大丈夫、とは言えなくなってくるのですね。

その代わり、ソニー銀行はネットで手続きすることで任意のタイミングで固定金利に金利タイプを変更することができます。その時に手数料がかかる場合、かからない場合があるのですが、それはそのタイミングの金利によるということです。

このソニー銀行の攻略方法については、千日のブログの方でまとめました。

ソニー銀行の金利タイプ変更手数料の仕組みと裏技の全てを分かりやすく解説します-千日のブログ

まめに金利の動向をチェックしてお得な方法を探っていくのが好きな方にはおすすめですが、そうではない方にとってはリスキーな住宅ローンの商品だと思います。

定年時の残高が1千万円を超える

定年退職の年齢を60歳とすると、その時点での残高が1400万~1500万になっていますのでこの点でイエローシグナルです。ただ、

  • 65歳まで働くということ
  • 保守的に奥様の収入を加味せずシミュレーションしていること

がありますのので、実際はそこまで危ない感じではありません。当初の10年で毎年100万円の貯蓄ができれば、折り返しとして良い目標になると思います。

元気で長く働けるように健康管理に気を配ることが、むしろ重要かもしれませんね。

回答②:40代からワイド団信で審査を通す金融機関と住宅ローンのおすすめ比較

ワイド団信を取り扱う銀行には限りがあります。ある程度のめぼしを付けて審査に出すのが良いでしょう。

ワイド団信の保険会社ごとに40代からの住宅ローンでおすすめの銀行と金利タイプについてお話ししていきます。

クレディ・アグリコル生命のワイド団信なら三菱UFJ銀行

クレディ・アグリコル生命のワイド団信は、金利に0.3%上乗せです(ソニー銀行だけ0.2%)。ワイド団信を取り扱う銀行が最も多く採用している生命保険です。メガバンクやネット銀行が多いですね。

メガバンク、ネット銀行で金利の安さと通りやすさで最もバランスの取れているのが三菱UFJ銀行です。

  • 変動金利には5年ルールと125%ルールがあります。
  • 3年固定は変動金利よりも低金利で、固定期間が終わった後も0.625%と低金利が続きます。

大手デベロッパーのマンションであれば流通性も高いですので、将来住みかえの可能性があるならば、35年固定よりも変動金利や3年固定がマッチします。

3年固定といっても実質的には変動金利で、当初の3年は特別安い金利が適用されるものです。三菱UFJ銀行の3年固定は固定金利が終わった後も低金利なので一般的にお勧めしやすいです。

変動金利は上がる可能性があります。千日のブログでは、銀行の利益悪化から横並びで金利を上げてくる可能性について書いていますね。

その点、メガバンクの中でも三菱UFJ銀行は自己資本比率などの財務数値のスコアが高く、また早くから契約を完全に電子化するなどの業務改革を進めており、現時点で金利を上げなければならなくなるリスクは低い銀行だと言えます。

住宅ローン取り扱い国内ナンバーワン☟

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険ならみずほ銀行

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険はみずほ銀行でワイド団信の取り扱いをしています。

同じワイド団信でも生命保険会社によって審査の基準は微妙に違います。一番のシェアを持っているクレディ・アグリコル生命で加入できなかった場合でも損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険では通る可能性が残されています。

カーディフ生命は関西アーバン銀行のスーパー団信

カーディフ生命は、フランスを本拠とする世界有数の金融グループBNPパリバのグループ会社です。耳慣れないかもしれませんが、世界的なメガバンクの子会社です。

私が調べた範囲では関西アーバン銀行と三井住友銀行です。

関西アーバン銀行のワイド団信はスーパー団信という名称となっています。保険料は少し高めですね年齢によって0.5%から1.0%が上乗せとなります。

  • 満35歳以下0.5%
  • 36歳~満40歳以下0.6%
  • 40歳~満50歳以下1.0%

三井住友銀行のワイド団信はHPで公開されていないですが、一般団信に通らない場合に案内されます。こちらも高めで1.0%が上乗せとなります。

アルヒのスーパーフラット8で団信に加入しないという選択肢

フラット35で団信に加入しないのであれば、アルヒのスーパーフラット8がおすすめです。2割の頭金を入れることで、フラット35の金利から0.1%引き下げとなる商品です。

さらに、

団信に加入しない場合はフラット35の金利(団信込み)から0.2%の引き下げになるというのが一般的なフラット35ですが、スーパーフラットで団信に加入しない場合は0.28%の引き下げとなります!

(2019年1月予想金利)

一般のフラット35 スーパーフラット8 差異
団信込み 1.33% 1.23% 0.1%
団信抜き 1.13% 0.95% 0.18%

スーパーフラットはフラット35の金利から0.1%引き下げになり、さらに団信に加入しない場合は0.08%余分に引下げになるのです。団信抜きにすれば35年固定金利で1%を下回る驚異の低金利となります!

2019年はまだ金利は下がる!☟

フラット35の保障は2017年10月の商品改訂で手厚くなっていますので、加入できる健康状態であれば加入しておいた方が得だと思いますが、加入できない又は不要であるという人はスーパーフラットを利用することによって金利の面で大きなメリットを得ることが出来るのですよ。

フラット35では団信は任意です。そもそも、住宅ローンを組むなら団信に入らなければならないと定めているのは日本の民間金融機関だけです。

団信に加入することで、もしものときに助かるのは確かですが、これがなければ住宅ローンを組むべきではない、というような考え方には懐疑的です。

そもそも『団信はゼロ円』ではありません。タダのものなどないのです。金融機関は利息を通じて保険料を我々から回収しています。つまり実質的には利息という名目で保険料を払わされているのです。

とするならば、上図のように自分で保険料を負担しながら保険金は金融機関に取られているような状況なのです。遺族にもメリットがあるから、日本の商慣習として定着しているだけのことです。

フラット35も視野に入れておくことをおすすめします。

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以上、参考になれば幸いです。

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