リノベついでに住宅ローンも借り換えで入院・手術!団信はどうする?

2018年11月6日

リノベ・リフォームを機に借り換えるタイミングでの入院と手術で団信に赤信号!どうするか?

 

リノベーションやリフォームで減税が受けられます。さらにその代金を銀行などから借り入れると、住宅ローン控除も受けられます!

なので、大きなリノベやリフォームをするタイミングでまだ、住宅ローンが残っている場合はついでに借り換えもして追加でリノベ費用も借り入れるようにすれば…

  1. 手数料は同じで、
  2. 今の安い金利で借り換えが出来て、
  3. 再び住宅ローン控除が受けられる。

まさに一石二鳥ならぬ一石三鳥のメリットを得られるのです。ただ、この住宅ローン控除を受けられるのは、新たに借りるリノベ費用の部分だけです。

例えば1000万円住宅ローンが残っていて、リフォームのために新たに1500万円借りるということで合計2500万円で借り換えるというケースでは、リフォームのために借りる1500万円の部分だけ、住宅ローン控除を受けられます。

詳しくはこちらを読んでみてくださいね。

ベランダのプランターやエアコン取り換え費用も対象!知らなきゃ損する省エネ補助金、減税制度-千日のブログ

しかし、そのタイミングに直近で大病を患うなどして、通常の団信への加入が出来ないとなると、グッと選択肢が狭くなりますよね。民間金融機関の住宅ローンではほぼ例外なく団信への加入が義務となっていて、加入できない場合は住宅ローンを借りられないからです。

また、ワイド団信という、加入の際の健康条件を緩和した団信を利用できる金融機関もありますけど、金利が0.3%ほど上乗せとなります。リスクが高い上にワイド団信の保険料が家計に重くのしかかるんです。

加えて、年齢が40代を過ぎてくると、おぼろげながら60歳の定年退職が目視できる年代となってきます。あと約20年、働く期間としては長いですけど、住宅ローンの完済までの期間と考えると短いのです。

では、今日のご相談者です。

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相談:1800万のリフォーム直前に夫が入院手術となってしまい団信に通らない

銀行・建築会社と話している期間に主人が尿管結石による急性腎不全で入院・手術となってしまいました。まだ本契約は建築会社とは結んでおりませんで、仮審査が通ったので団信含めての申し込みをしたところ、イオン銀行では団信に加入できず、ダメでした。

現在はみずほ銀行にもワイド団信審査待ちです。

入院をしたことで薄々団信に通らないかも、とは思っていましたがショックはかなり大きいです。色々検索すると参考になる記事がこちらで、色々読ませて頂きましたがご相談させて下さい。

居住予定の家族の年齢と年収 主人(46歳)500万円、妻・相談者(41歳)98万円、子供2人(高校生、小学生)
自己資金の額 400万
リノベ費用と借り換え 借り換え1000万とリノベ費用1800万円
物件のタイプ 中古物件を10年前に購入。住宅ローンは35年の最長で組みローン残高が約1000万円ほど残っております。
借入予定額 2500万円
住宅ローン 現在の住宅ローンは地銀で、2年固定に再更新すると金利は2%です。借り換えではイオン銀行で一般団信に通らず、現在はみずほ銀行にワイド団信で審査待ちです。
相談内容 質問①団信については、保険会社次第のところもあります。今年がダメなら数年後健康であればワイド団信もしくは団信で通る可能性がありますが主人の年齢を考えると返済していくのは困難になるのでしょうか?

質問②団信なしというのも借り換え+リフォーム費用という場合は可能なのでしょうか?大きなリスクを避け団信が可能になる期間までに頭金を増やしていった方向に考えた方がいいでしょうか。またローン残金を全て返金してからの方がいいのでしょうか?

再来年上の子が次の進学を控えておりますので、年間で50万ほどしか頭金は貯められないかと思われます。
どうぞ、ご指南お願い致します。

回答①少し身の丈を超えてるものの返済困難とまでは言えないが…楽観視はできない

では、まず借り換えた後の住宅ローンが無理なく返済できるのか?というところから検討します。千日は「無理なく完済できる住宅ローン」をシミュレーションするために、4つのルールを提唱しています。

  1. 毎月の返済は手取り月収の4割以下でボーナス払いなし
  2. 返済額が一定になる元利均等返済方式
  3. シミュレーションの金利は固定金利
  4. 定年時のローン残高は1000万円以下

これをざっくりあてはめて無理なく返済できる住宅ローンの金額をマトリックス表にすると以下のようになります。
(単位:万円)

 年齢/月収 15万 20万 25万 30万 35万 40万
25歳 1997 2663 3329 3995 4661 5327
30歳 1997 2663 3329 3995 4661 5327
35歳 1997 2663 2972 3535 4125 4714
40歳 1997 2357 2630 3043 3550 4057
45歳 1768 2029 2263 2515 2934 3354

月収25万で45歳が一番近いところですね。2263万円ですから、2500万円の借入は少しレンジを超えることになります。しかし、大きくオーバーしているわけではないです。奥様の収入も加味すれば無理なく返済できるでしょう。

しかし、

  1. お子さんがこれからお金のかかる年齢に突入すること。
  2. 大病を患った直後であり、健康面で楽観視できないこと。

従って、私としてはあまりお勧めしない感じです。

 

回答②:フラット35ではリノベ・リフォーム費用だけを借りることは出来ない

フラット35への借り換えであれば、一般の団信やワイド団信に加入しなくても借り換えることは出来ます。しかし、リノベ・リフォーム費用については融資の対象外になります。『リフォーム一体型』といった商品がありますが、それは中古住宅を購入して同時にリフォームをする場合の商品です。借り換え+リフォームという商品は今のところありません。

なので団信に加入せずにリノベ・リフォーム費用も住宅ローンを借りるというのは難しいですね。

既に借りている住宅ローンの団信のメリット

これに対して、現在の住宅ローンは1000万円でこれには団信保険が付いています。つまり死亡時1000万円の保険です。新たに加入することは難しいですが、既に加入している団信は有効です。

健康状態が安定するまでの間は、この保険のメリットを享受する方が合理的だと思います。

ですから、これを急いで完済するというのではなく、病状の経過が不安定なうちはあえて借りておく方が得策だと思います。

そして、団信に加入できて借り換えられるタイミングになれば、より低い金利で借り換えるというのがお勧めです。

経過が順調であれば医師の診断書で受かるケースもある

なお、団信加入時の告知書で問われる内容は、おもに以下の3つですね。

1.最近3ヵ月以内の通院歴の有無
2.過去3年以内の手術、または2週間以上の治療歴の有無
3.障害の有無

引受保険会社では、申込の都度、その告知書に書いた情報をもとに審査を行います。もしも年内に持病が完治し、保険会社の定める告知書で告知する必要が無くなれば、その項目はクリアとなります。

手術をしてから3年経過すれば、そもそもこの項目はクリアになります。それに3年も待たなくても、容体が安定して医師の診断書を提出することで通常の団信に通る可能性も残されています。

他のご相談者の中には過去に大病を患い一般団信に入れずにワイド団信で住宅ローンを借りていましたが、借り換えを機に一般団信でトライしたところ、晴れて受かったというケースもあります。

こちらの方はその後、一般団信の住宅ローンに借り換えられました。

ワイド団信で高い金利を払い続ける?借り換えを前提としたお勧め住宅ローンの金利タイプ

頭金を貯めると同時に工事費用の見直しを

前述しましたように、もしも普通に借り換えられたとしても、若干その身の丈を超えた金額となっています。頭金+老後資金を貯めるのと同時進行で、リフォームの仕様や予算について再考することをお勧めします。

1800万円というのは、一般的な相場を鑑みると『こだわり仕様』というものが入った値段、ないしは複数の業者で相見積もりを取ることで、まだまだ安くできるバッファーを含んだ値段です。まだまだ絞れるように思います。

2019年は消費税が増税されるが住宅ローン減税や補助金の拡充もセットになるので急ぐ必要なし

来年の2019年10月には消費増税が控えています。なので、リフォーム費用についても実質値上げという事になってしまいますので、焦ってしまう面もあるかもです。

しかし、これによって消費が冷え込まないように、住宅ローン減税や補助金の拡充が計画されています。

2019年10月消費増税10%に合わせて住宅ローン減税が拡充!政府が検討する減税、補助金をチェック-千日のブログ

今年の年末あたりに具体的な制度の発表があるでしょう、こうしたお得情報は千日のブログで随時公開していきますので、たまにのぞいてくださいね。

以上、参考になれば幸いです。

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