長期金利が上がる今、固定1.9%と変動1.1%はどちらが正解か?45年ローンの安全性を専門家が検証

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相談者のデータ(年齢、年収、所有資金の総額、物件価格、借入金額など)

家族の年齢と年収 夫35歳570万円
妻35歳330万円
子5歳と1歳
所有資金の総額 200万円+有価証券3,000万円
物件価格 4,400万円
物件のタイプ 建売り住宅(2026年2月引渡し)
借入予定額 4,000万円~4,400万円
検討している住宅ローン ドコモフラット35保証型1.72%(5ポイント)4,000万円
地銀変動45年0.85%(夫婦連生団信)

 

直近の長期金利の上昇や、融資実行前に政策金利の上昇があると想定し、それぞれ11月現在の表示金利から0.25%は上昇していると想定していますが、選択が悩ましいのでご見解を頂けますと幸いです。

夫婦連生団信としている理由
当初、私(夫)単独でのローン借入は難しいと判断したため、住宅ローン控除の観点からも夫婦の連帯債務またはペアローンを検討しました。

銀行の連帯債務は、0.1%の金利上乗せで夫婦連生団信を付帯できる点が、他行と比較して割安と感じたため、検討対象といたしました。

45年だけでなく35年でも審査を受けておりますが、提示されている金利は同じです。

検討中のフラット35保証型の場合、現段階から300万円ほどの頭金が必要となるため、有価証券の売却で補う予定です。

住宅ローン無料相談の趣旨と、12月19日の日銀会合で見るべきポイント

長期金利が1.96%まで上昇する中で、「固定1.9%で今すぐ安心を取るべきか、それとも変動1.1%で様子を見るべきか」この問いに直面している方は少なくないと思います。

さらに悩ましいのが、返済期間を45年に延ばして変動金利で借りても本当に大丈夫なのか、という点です。
金利が想定より上がったら家計は持ちこたえられるのか。逆に、固定を選んで「払いすぎ」になる可能性はないのか。

この記事では、フラット35は来年2月時点で現状±0.1%という前提、変動金利は政策金利1.0〜1.5%のシナリオを置いたうえで、固定と変動、35年と45年の違いをシミュレーションで具体的に検証していきます。

結論を先に言えば、「どちらが正解か」は一つではありません。
ただし、危ない選び方と、安全圏に収める考え方ははっきりしています。その判断軸を、数字と構造から整理していきます。

動画の情報欄にメールフォームへのリンクがありますので、相談したい方はそちらから申し込んでください。

このチャンネルでは最新の情報をリアルタイムで更新しています。12月19日には日銀の金融政策決定会合があり、ここで利上げが行われるのではないかという見方が強いです。このYouTubeでも速報を配信しますので、ぜひ見ていただければと思います。チャンネル登録しておけば最新の情報を見逃しません。

今回の相談内容

35年固定1.9%か、45年変動1.1%か

本日のご相談は、35歳の共働き夫婦で、物件価格は4,400万円。住宅ローンについては、どこもフラット35(保証型)と、もう一つが知人の変動金利で45年という比較です。気になるのは、長期金利の上昇で来年2月の時点でどこまで上がるのか。そして政策金利の上昇です。とりあえず12月の会合では0.25%の追加利上げが強く予想されています。

シミュレーション上では固定が1.9%、変動が0.85%に0.25%を足して1.1%。さらに45年という長い期間を変動金利で借りて大丈夫か。この3点に答えていきます。

2026年2月までにフラット35はどこまで上がるのか

長期金利上昇は「利上げ織り込み」で高めに出ている可能性

まずフラット35が2026年2月の時点までどこまで上がるのか。現状の長期金利は1.96%で、過去データを見ても1.9%を超えて推移しています。

背景にあるのは日銀会合で利上げがあるという意識です。最終的に日銀が利上げを続けていくとなれば、10年国債利回りは10年間固定ですから、割に合わない投資になってくる可能性が出てきます。

損をする前に売ろうという動きが出て、今は特に利上げが強く意識されているタイミングなので、実際よりも高めに推移している可能性はあると見ています。

来年2月は「現状±0.1%」を基本線に置く

1週間の動きで見ると急上昇していますが、一旦上限を打っている形にも見えます。まだまだどんどん上がっていく状況ではないという整理です。

私としては、来年2月ぐらいであれば現状の金利水準プラス0.1%かマイナス0.1%程度で推移するのではないかと見ています。下がる可能性もゼロではない。シミュレーションを保守的に行くなら、プラス0.1%程度の上乗せで置けばよいのではないか、ということです。

この前提は、12月19日にサプライズではなく利上げが行われることを織り込んだ場合の整理です。

変動金利はどこまで上がるのか

植田総裁が言う「中立金利との距離」が上昇余地

次に変動金利がどこまで上がっていくのか。より精密な話は19日の配信で詳しく扱いますが、基本は「中立金利」です。

植田総裁は、現在の政策金利は中立金利、すなわち景気を過熱させも冷やしもしない適正な金利水準よりもかなり下回っている、最終的にはその中立金利に向けて金利を上げていくと言っています。

そして19日に利上げをすれば、その距離についてもう少しはっきり示したいという趣旨も述べています。ここが今後の変動金利の上昇幅を考えるうえでの核になります。

シナリオは2本:1.0%で止まる場合と、1.5%まで上がる場合

現状で考えられる上がり幅として、中立金利の下限は1%と言われています。12月に0.75%に上がる前提なら、1%で止まるというシナリオは一つあります。

ただ、0.75%になった世界線で「あと1回で終わり」という言い方はしないだろう、というのが私の見立てです。継続的に利上げをしていくことを示唆している以上、1%一本で固定して考えるのは無理がある。

そこで最低ラインとしては1.25%あたり。もう少し進む場合の本命としては1.5%という水準を置くのが現実的です。

2027年度に物価上昇が収束していくという話もありますし、過去の利上げペース(年2回程度)から逆算して幅を持っておく、という考え方です。

ただし、アメリカの関税問題など不確実性も残っていますし、賃上げなどの条件が整わなければ「上げたいから上げる」だけでは進められない。

だからこそ、日銀が思惑どおり利上げできない場合の1%と、利上げが進む場合の1.5%という2つのシナリオで持っておく、という整理にしています。

45年ローンを変動で借りても大丈夫か

結論はイエス。ただし「続けられる返済」が前提

45年という長期のローンを変動で借りてもいいのか。ここは最初に結論を言うと、イエスです。変動金利で45年ないし50年でも住宅ローンを組んでもいいと私は思っています。

ネット上には長期ローンに否定的な風潮もあります。論争としては、肯定派は月々の支払を軽減できると言い、慎重派は総支払額の増加は無視できないと言う。この「総支払額が増える」論点は強いのですが、慎重派の議論で抜けがちなのがインフレです。

長期ローンはインフレ耐性が高い

50年後の1000万円は、今の1000万円ではない

例えば35年ローンと50年ローンの総支払額の差が約1000万円になる、という話があります。毎月返済を少なくできる代わりに1000万円の利息を多く払う、という理解ですね。ここで大事なのは、その1000万円の価値は50年後では1000万円の価値じゃない、ということです。

物価が緩やかに上がっていけば、お金の価値は相対的に下がっていきます。年1%の物価上昇でも、50年後は物価が約1.6倍になり、今の1000万円の価値は約614万円相当という見方になります。

つまり長期ローンは、利息が増える面がある一方で、時間を味方につけられる側面もあるということです。

ただし前提は「継続できる」こと

ただしこれは、長い期間にわたって毎月返済を続けられることが前提です。途中で払えなくなると、貨幣価値が下がって負担が軽くなるという前提は崩れます。だから重要なのは、毎月の返済額が何十年という単位で続けられる水準かどうか、という点です。

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相談者の条件と、商品の特徴

相談者は、夫35歳年収570万円、妻35歳年収330万円。お子さんが5歳と1歳。現金200万円、有価証券3000万円。物件価格は4400万円で、実行は2026年2月です。

フラット35はどこもフラット35保証型で1.72%。子育てプラスが5ポイントあるので、当初5年は1%引き下げ、次の5年は0.25%引き下げになります。

見えている金利だけを見るとかなり低い。一方で店舗申込のみで店舗数が限られるなど、実務上の制約もあります。

もう一つは銀行の変動金利で45年、0.85%。連生団信で0.1%上乗せなので、団信がなければ0.75%という水準でもあります。ただしこれは利上げ前の水準なので、利上げがあれば数か月でプラス0.25%になると見ています。

月々の差は小さく、差が出るのは定年時残高と総支払額

シミュレーター上の置き方として、フラット35は横ばい〜0.1%上昇の前提、変動は利上げを織り込んで1.1%からスタートし、上昇シナリオを見込んでいく、という考え方になります。

結果としては、当初の毎月返済額の差は数千円規模に収まりやすい。一方で、定年時点の残高や総支払額の差として累積して見えてくる、という構図になります。そしてその差を評価する際は、インフレによる貨幣価値の目減りも一緒に見ていく、というのがポイントです。

金利上昇リスクへの対策

怖いのは金利そのものより「貯蓄が減る家計」へ入ること

45年間、変動に晒されるのが怖いという感覚は自然です。そこで重要なのは、返済が増えたときに、貯金を増やせる支出構造のままか、それとも貯金を減らしながら住宅ローンを維持する期間が出てしまうか、という違いです。ここが家計の安全圏と危険圏の境目になります。

水位が上がる恐怖「心理的な耐久性」

スパイ映画で閉じ込められて水位がどんどん上がっていくシーンって怖いですよね。もし水位がどんどん下がるシーンなら、閉じ込められていても危険度は違う。

家計も同じで、じわじわでも水面が上がっていく状態に入ると、心理的には地獄のような不安に襲われる。期間を45年にするか35年にするかで、金利が想定より上がったときの家計の違いが天と地ほどになることがあるのです。

まとめ

フラットは短期で急騰しにくく、変動はシナリオで備える

まとめると、フラット35は来年2月ぐらいなら大きく上がらない前提でシミュレーションしてよい。変動は最低限1%、本命としては1.5%までというレンジで想定しておく。ここを前提に比較するのが現実的です。

若い人ほど、まず長く組んで安全圏を確保する発想が効く

若い人で35年より長く組めるなら、期間を長くして毎月返済額を安全圏に抑えるという取り方は有力です。金利上昇に晒される期間は長くなりますが、それ以上に「貯蓄が減る家計」に入らない設計ができるかどうかが重要です。最初に安全に取り、危険が去った段階で短くしていく方が合理的、というのが基本の見方です。

以上、参考になりましたら幸いです。

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