年収の4割超がボーナスでもボーナス払いはダメですか?

2017年10月26日

年収のうちボーナスの占める割合が高い人はボーナス払いにしても良いか?

千日の住宅ローン無料相談.comでは『絶対に』ボーナス払いはダメと書いています。

住宅ローンのセオリー

別に良いじゃん、結局同じでしょ?と言われる方もおられますが、ダメです。同じじゃ無いんです。

でも、年収の半分位がボーナスなんだけど…?と言われてもやはりダメです。

今日のご相談は、そんな『年収の4割超がボーナス』という方のケースです。入社して間が無い間は月給が低く、ボーナスが高い傾向がありますけど、さすがに4割超というのは珍しいですね。

さすがに4割超ということになると、ボーナス払い無しに拘ることはないんじゃ…と思いますよね。

では始めます。

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相談:年収の4割超がボーナスでもボーナス払いはダメですか?

最近、千日様のブログ等拝見させていただき、勉強不足だった自分を反省している次第です‥

今回、住宅ローンの支払い方法、特にボーナス払いについてご相談させていただきたく存じます。

まず、情報として下記を提示致します。

  • 購入物件 :マンション(地方の県庁所在地、駅周辺)
  • 購入価格 :3,500万円
  • 借入額 :3,500万円(ソニー銀行、2017年3月融資実行)
  • 金利タイプ :当初変動、4月の金利(ソニー銀行では3月中旬に発表)を見てから、3月か4月の金利で10年あるいは35年固定
  • 年 収 :30歳会社員、年収700万円(手取500万円)のうち、ボーナス300万円(手取220万円)
  • 家族構成 :夫婦2人(子供は2〜3人希望)

月々の返済額が約10万円なのに対して手取り収入は23万とやや心許ない状況です。また、上記の通り、収入のうちボーナスの占める割合がかなり高いため、返済額の4割程度はボーナス払いにて返済することを考えておりました。

しかし、千日様のブログ等でボーナス払いは危険との記述を拝見し、今更ながら不安になってきた次第です。

ただ、私の勤める企業は過去20年間ほど上記と同等のボーナスを支給していること、それなりに規模が大きい企業であることから、ある程度ボーナス払いの活用は可能と考えております。

もしよろしければ、千日様のお考えをご教示いただければ幸いです。

回答:それでもやっぱりボーナス払いにしない方が良いです

ご相談ありがとうございます。確かにボーナスの比率が高いですね!

普段の月が、住宅ローンが無くても少し辛いですよね。

ご相談承りました。検討させて頂きます。

千日による追記:

さすがに今回のケースは心が揺れました。年収としては十分なんですから、ボーナス払いにしたところでどうってことは無さそうですよね。

しかし、ゆっくり考えてみると、やはりボーナス払いは『否』という結論になりました。

ではお答えしていきます。回答としては、『それでもやっぱりボーナス払いにしない方が良い』です。

これから理由をご説明していきます。

年収での返済負担率に問題無し

年収700万という事で手取り年収としては約500万円との事です。

ボーナス払い無しで3,500万円の住宅ローンを35年で払う場合の元利均等返済額は月10万円ということで、年間120万円です。

返済負担率は24%ですから、普通なら十分に返済可能なんですよね。

返済負担率とは1年間の住宅ローンの返済額の負担が、年収に対して何%かという割合です。

しかしボーナスの比率が高いので月の手取りは23万円となると月の返済額は手取り月収の43%超です。

返済負担率で40%を超えると、融資しないという銀行もそこそこ出てくるラインです。金融機関の審査基準と最近のトレンドについては、こちらをご一読ください。

金融機関の審査ラボ

しかし金融機関が見るのはあくまで年収に対する割合ですので、問題ありません。

金融機関の審査基準的には余裕なのですから、別にボーナス払いにした所で何の問題も無い…?

支払額の違う月を入れるリスクを甘く見てはいけない

  • 毎月同額の返済である。
  • 年2回返済額が高くなる。

このリスクは同じじゃありません。

35年420回ノーミスでやり遂げるタスクにアクセントを入れるのは、それだけで危険なんです。

  • 収入に変動があっても返済は一定にする。
  • 最も収入の少ない月に合わせて住宅ローンの支払いを決める。

これが収支の構造的に一番安全なのですよ。例として

  • 年収240万円
  • 年間返済120万円

で3つのパターンを見れば一目瞭然なのです。

パターン❶:収入変動で返済は一定

年間の収入は240万で最も低い時よりも返済が上回らないようにシミュレーションしました。5月はかなり厳しいですけど、1月~3月に余った資金をプールしておけば大丈夫ですよね。

パターン❷:収入変動で返済は収入に連動

​これは毎月の収入と返済の差がぴったり10万円になるように返済を設定したケースです。年収も返済もさっきと合計では同じ額ですが、こちらの方がゆとりを感じます。

必ず毎月10万円の余剰がありますので、そこから計画的に生活費を考え、貯蓄も一定に積み立てられますね。

所謂ボーナス払いに近似したモデルです。

しかし、収入のペースはずっと同じとは限りません。

パターン❸:その後収入の変動ペースが変化したら…?

こちらも年収240万、返済は120万です。返済はさっきと同じペースで上下してますが、収入を3カ月ずらしました。

収入の谷と返済の山がぶつかる所が出来てしまいましたね。​

ずっと、10万円の余剰で慣れてしまったところに、こういう事態が起きたら?

たまたま臨時的な支出で貯蓄が少ない時にこれが起こったら?

たちまちピンチになりますね。もしもパターン❶のモデルのように、返済を一定にしていたら、収入のペースがどうなろうと、余裕で対応できたのです。

何も無い時に楽が出来るモデルよりも、『イレギュラーな出来事やアクシデントに強い資金計画が望ましい』ということがお分かり頂けたら幸いです。​

給与は変わっていくが住宅ローンの約定は最後まで変わらない

今のボーナスは極端な配分ですよね。これが過去20年以上続いたからといって、今後35年続く保証はありません。

給与規程は結構変わります。年俸制になってボーナスではなく毎月均等額になることもあり得ます。そういう会社もあります。

また、昇進によってボーナスが無くなり月収のみになるというケースもあります。

出向や転籍、転職などによって変わることだってあり得ます。

しかし、一度決めた住宅ローンの約定返済額というのは、最後まで変わらないんですよ。

  • 今の自分に最適な返済額の変動が10年後、20年後の自分にとっても最適なのか?

そういう視点で、再度考えてみてください。

まとめ~今はしんどくても後が楽になる

確かに今はしんどいかもしれません。しかし、ボーナスが高いですから、トータルでは余裕のはずです。ボーナスを残しておいて、住宅ローンを払えばいいだけだと思うんですよね。

そんなの面倒だナ…

ボーナスはしばらく貯蓄に回したい

このように考えているのでしたら、尚いいと思いますよ。それだけ家計の引き締めが出来るということです。

普段の月給の中で返済を賄うという、高い目標でやれば、その分だけ一括返済用の貯蓄が進むということですよね。

こ…こんな重りを着けてあの動きを…!

確かに月の負担としては重いですが、ただ辛いのではなく、リスクは少ない上に、ちゃんと後でご褒美があるんですよね。

しんどいとは思いますが、ボーナス払いにしないことをお勧めしますよ。

以上、参考になれば幸いです。