定年まであと10年の住宅ローンの借換はどうする?

2017年10月26日

65歳定年が見えてきた残り10年の住宅ローンの返済と借換について

定年延長義務化法案の施行開始は2013年4月から始まっているため、定年延長は既に開始されている制度です。

しかし、突然定年が5年間も伸びるという事は、企業にとっても個人にとっても大きな負担であり、一定期間の段階的な経過措置が盛り込まれいます。

以下のように最終的に65歳定年制が完全義務化されるのは2025年4月からであり、2013年4月から12年間かけて段階的に定年延長義務化を達成することで徐々に制度を浸透させていく形になっていますね。

  • 2013年4月:61歳までの雇用が義務化
  • 2016年4月:62歳までの雇用が義務化
  • 2019年4月:63歳までの雇用が義務化
  • 2022年4月:64歳までの雇用が義務化
  • 2025年4月:65歳までの雇用が義務化

なので、2017年の時点で57歳以下の人は65歳まで今の会社で働けるということですね。その後は年金生活です。少なくとも住宅ローンは65歳までに完済しておきましょう。

なお、再雇用制度によって、継続雇用される場合は60歳時の給与の5割程度が一般的でした。65歳定年延長とする大企業では、それよりも1~2割引き上げるところが多くなるだろうと言われています。

ガクッと収入が減ることから考えると、60歳までに完済するのがベストなのですが、年金よりは多いですから当サイトでは65歳というのをラインにしたいと思います。

では今日のご相談者です。

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相談:54歳、残期間が19年の住宅ローンをどうやって返すか?

初めまして、よろしくお願いします。

住信SBIネット専用住宅ローンで、住宅ローンを借りています。

  • 借入期間:24年(2012年~2036年)
  • 借入金額1,820万円(うち100万円ボーナス払い)
  • 年利率:1.48%
  • 金利タイプ:10年固定(期間経過後は優遇が0.7%減少)
  • 毎月返済額:70,991円(元利均等返済)
  • ボーナス増額返済額:24,736円(半年ごと)

なのですが、全期間固定で借り換えたいと考えてます。

新生銀行20年固定に2017年3月31日までに借り換えると、金利を年0.15パーセント引き下げるキャンペーン中だったので審査を申し込んでみたら受かりました。

が、色々見ているとだんだんわからなくなり、現在の年齢が54歳で当初固定期間の特約終了後の不安。全期間固定でどれがいいのかわかりません。教えて下さい。

回答:定年までの年数と同じ10年固定金利に借換え定年までに繰上げ返済することをお勧めします

ボーナス払いが入ってざっくりになりますが、以下のようにシミュレーションしました。

大きくズレていたら、おっしゃってください。

(単位:円)

残ローン1,500万円 残り期間 月返済 ボーナス 年間 10年後残高
現状1.48% 231カ月 70,991 24,736 901,364 800

万円

新生銀行20年固定1.1% 240カ月 69,655 835,860 790

万円

新生銀行10年固定0.95% 240カ月 68,650 823,800 785

万円

ボーナス払いにしなくても、月の返済額は今の水準を下回ります。

また、新生銀行は保証料を取らず、その分金利に上乗せとなっているのですが、キャンペーンによって金利が安くなっているのでお勧めです。

今の金融機関は住信SBIですので、保証料ではなく融資手数料ですね。融資手数料は返ってきませんが、新生銀行に払う保証料がないので、借換にかかるコストはかなり安くなるでしょう。

借換の費用についてはこちらをご一読ください。

借換と金利交渉のセオリー

だいたい20万円前後ではないでしょうか。年間の支払額の軽減額から見ると3年くらいで取り戻せる金額ですね。

10年後に定年がきますので、それまでに住宅ローンを綺麗にしておきたいところですよね。

借換をした場合の10年後の残高はそれほど下がりません。

やはり10年間に800万円くらいの繰り上げ返済用の貯金をしておかなくてはならないでしょう。

そういう視点から考えると、10年固定の方がおすすめです。金利が安い分だけ月の支払いが安くすみますので、その分貯蓄を増やすことができますし、10年後の残高も20年固定よりも5万円少なくなります。

10年固定と20年固定の比較では…

  • 10年間の返済額軽減は12万円
  • 10年後の残高軽減額は5万円

合計で17万円も10年固定がお得になりますね。

定年というタイムリミットを考えた場合、20年固定よりも10年固定の方が有利だと思います。今よりも収入が半分以下に下がることが確定しているわけです。

家計に対する負担の上では10年後に跳ね上がることが「確定」している20年固定ということです。

20年固定の本来のメリットをちゃんと享受できないのに、固定期間にわたって10年固定よりも高めの利息を払うことになるのは損ですよね。

とりあえずは以上です。

またご不明な点がありましたら、どうぞご遠慮なくメールしてください。

まとめ~定年までに完済することの重要性

住宅ローンって何?と訊かれたら千日はこう答えます。

『毎月決まったお金を420回銀行に払うことだよ』

これが正確な定義でないことは百も承知です。が、本質なのです。約定で決まった返済期日に、家賃相当額のわずかなお金が払えないと『債務不履行』となります。そして銀行が『この人はもう払えない』と判断したら、家を取り上げられるんです。

  • 約定日に十分な収入が保証されている間に完済する。

これが重要です。何よりも優先されることです。

約定日の『その日』にお金を用意できなければ、失敗なんです。なんらかのアクシデントで貯蓄が底を尽き、年金だけになった時にまだ住宅ローンが残っていたら?

  • 最後の1円でも返済が足りなければ抵当権を実行して家を取り上げることが出来る。

これが物件に第一順位の抵当権を設定する住宅ローンの契約です。もちろん余ったお金は返ってきますけど、返ってきたからといってその家を買い戻せるほどのお金ではありません。安く買いたたかれますからね。

家を取り上げられ、せっかく今まで払い続けてきた住宅ローンの返済が全て水の泡と消えてしまわないように、必ず収入のあるうちに完済する返済計画と貯蓄計画を立ててくださいね。

以上、参考になれば幸いです。