30代で年収の10倍の住宅ローンで資産性の高い都心マンションを買うための方法
書籍を読み、安全な住宅ローンの組み方を意識し今後下記の年収を維持できない最悪のシナリオで考えたく、世帯年収(ボーナスなし)で1000万円になった想定で、現在ローン編成を考えています。
賃貸の支払いがもったいなく、資産性の高い都心のマンションを購入検討中でして、書籍を元にさまざまなシミュレーションを作成しております。
現状のワーストケースシナリオだと手取り割合が55%程度でないと1.1億の物件には手が届かず、現状を維持できればリスクはないのですが、ワーストで考えた時に少しリスクもあり、ぜひアドバイスを賜りたいです。
宜しくお願い致します。
相談者のデータ(年齢、年収、所有資金の総額、物件価格、借入金額など)
家族の年齢と年収 | 夫34歳1,100万円 妻33歳700万円 |
所有資金の総額 | 3,000万円 |
物件価格 | 11,000万円 |
物件のタイプ | 新築マンション |
借入予定額 | 10,500万円 |
住宅ローン | 未定 |
千日太郎YouTubeの回答
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AI住宅ローンシミュレーター(借入可能額)
千日太郎が無料で公開しております、AI住宅ローンシミュレーター(iOSはこちら、androidはこちら)の借入可能額のメニューで毎月返済額や年収から借入可能額の目安を計算できます。
試しに金利を1.44%で計算してみると、夫婦ペアローンでの借入可能額は10,816万円となりました。借入希望額は10,500万円ですから、一応は範囲内です。しかし妻の収入がなくなると、かなり返済が厳しくなるでしょう。
AI住宅ローンシミュレーター(比較)
千日太郎が無料で公開しております、AI住宅ローンシミュレーター(iOSはこちら、androidはこちら)を使い、メガバンクの変動金利と全期間固定金利のスーパーフラット8S(団信不加入)で比較シミュレーションしました。
変動金利での借入額はシミュレーターの有効上限である9,999万円とし、フラット35では借入上限が8,000万円となっているので、借入額は8,000万円として比較を行いました。
変動金利 | 全期間固定金利 |
---|---|
三菱UFJ銀行:0.345% | アルヒスーパーフラット8S(団信不加入):当初10年0.94%、その後1.44%。 |
シミュレーション結果と回答の要約
返済継続力のスコアが低いですが、世帯年収が高い場合はそれほど気にしなくても大丈夫です。シミュレーターはボーナス分だけ手取り月収を少なく見積もっていますが、ご相談者はボーナス分が毎月の手取りに配分されるとのことですので、毎月の月収に対してもう少し余裕が出てくるでしょう。
ただし、収入に対して住居費の割合が標準よりも高くなっていることに変わりはありません。やはり身の丈を少し超えた購入であり、債務のリスクは高いことは念頭に入れておく必要があります。
住信SBIネット銀行は最長50年の住宅ローンの取り扱いを開始しています(金利は0.15%上乗せ)。年数を長くすることによって毎月の返済額を低く抑えることが可能です。毎月返済額の割合が手取り月収の40%以下になるよう、シミュレーションしてみても良いでしょう。
35年よりも長期の住宅ローンを組むことに警戒感を感じる人もいますが、我々住宅ローン利用者にとって最長期間に新たなオプション(選択肢)が増えたということは、明らかなメリットと言えます。しかし住宅ローンがあくまで借金であり、返済責任を伴う以上はメリットとデメリットが表裏一体として存在する点にも注意が必要です。
住宅ローンのルールと仕組みをよく理解して、債務者にとってのデメリットが顕在化しないよう、下記の3点を考慮に入れて返済計画を立てれば、35年超の住宅ローンのメリットをローリスクで享受することができます。
- 繰り上げ返済すれば、後から期間を短縮できる
- 最初の繰り上げ返済は住宅ローン控除が終わってから
- 定年時の住宅ローン残高を把握して貯蓄目標とする
住宅ローンを確実に完済するためには、保守的に最悪のケースを想定することも大事ですが、同時に長期の視点を持つことが重要です。収入がある間にいくら繰り上げ返済資金を貯めなければならないのか、また、自分が定年の年齢になったときにいくらの住宅ローンが残っているのかを把握し、それを踏まえた貯蓄計画を立てることをお勧めします。