40代年収660万で買うこの家の値段は適正ですか?

年収、年齢、自己資金から40代で借りられる住宅ローンは計算できる

自分の年収でいくらの家が買えるのか?というところが気になると思います。しかし、単純に年収だけでそれを判断することは出来ません。

住宅ローンの千日メソッドでは、以下の4つのルールを当てはめて無理なく返せる住宅ローンの金額を計算します。

➀毎月の返済は手取り月収の4割以下でボーナス払いなし

②返済額が一定になる元利均等返済方式

③シミュレーションの金利は固定金利

④ 定年時のローン残高は1000万円以下

つまりこの4つのルールに当てはめて導かれる住宅ローンの金額に現在用意できる頭金を足せば、今自分が購入できる家の値段を知ることが出来るという訳です。

特に40代というと、定年退職までの年数はまだまだ長いですが、『住宅ローンの年数』という物差しで見ると意外に短いです。また、同時に40代というのは、これから先に子どもの大学入学や親の介護費用など、大きな支出を控えている時期でもあります。

  • ミスは出来ない(リカバリーする時間は残されていない)。
  • まだ先には大きな出費が予定されている。

こういう状況での資金計画を立てる必要がある年齢層なのですね。住宅ローンの完済だけでなく、いざという時の為や、子どもの教育費、親の介護費用の為に手許に残す貯蓄にも気を配らなくてはなりません。

✓無理なく住宅ローンを完済するシミュレーション
✓金利が低く、住宅ローン控除があるうちは、あえてローンを借りておき貯蓄を温存させるシミュレーション

では今日のご相談者です。

相談:46歳年収660万円からスタートする住宅ローンの借入と返済プランについて

お忙しいところ失礼いたします。住宅ローンについていろいろと調べているうちにこちらのブログにたどりつき、拝読させていただいております。

土地契約の日も迫り、ローンについても決めなくてはいけなくなりましたので、メール相談させていただけましたらと思い、ご連絡させていただいております。

2000万円の住宅ローンを考えております。

家族構成と年収

夫:46歳。手取り年収500万円(税込み660万円)。

妻:40歳。年収については扶養内の103万円程度

子供:なし。この一年のうちに授かれたら一人。

主人の退職金は60歳で1000万円ほどの予定です。現在の住居費が年間100万円ほどであり、それと同じくらいの毎月の返済額で60歳までに返済をしたいと思っております。

物欲の少ない夫婦なので、年間200万円ほど貯金ができそうです。(きっと。。。。汗)

老後に老人ホームに入居することや、将来の年金減などを考えると老後資金を貯めることも真剣に考えております。

住宅ローンの借り入れと返済計画

地方銀行の0.625%という変動金利の住宅ローンを20年で組むことを検討しています。

理由としましては、

  1. 金利の安いネット銀行は手続きなどが面倒である
  2. 「変動金利でも、金利はそんなに上がらないと思う」と不動産やさん、建築業者などに言われた
  3. 15年ほどの短期間での返済を考えているので、金利が低いときに貯金や繰り越し返済をしておくことで、金利上昇に対応できるのではないか

という、考えです。。。。

経済に疎い夫婦なもので、総じていろいろなことを検討することが難しく、このローンが適切なのか不安に思っております。

住宅ローン控除を考慮に入れた繰り越し返済の時期や金額についてもご指南いただけると幸いです。

お時間のございますときにでも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

回答➀:年収660万で46歳から無理なく返せる住宅ローンの金額を計算します

住宅ローンを完済してそのうえで老後資金を残すために、現在40代の人が無理なく返せる住宅ローンの金額は幾らか?というところですが、以下のように考えます。

40代の住宅ローン=現時点の税込み年収×0.17×退職までの年数+1000万円

現時点の手取り年収500万を税込み660万として、をこの式にあてはめると、660×0.19×14+1000=2,755万円ですね。ですから、これから組もうとされている2000万円の住宅ローンについては一般的に返済可能なレンジ内に入っていると思いますよ。

詳しくはこちらをどうぞ。

40代でいくらの家が買えるのか?年収と年齢から計算する方法-いえーるすみかる

また、土地について現金払いすることについては、貯金が1000万円を切るとのことですが、問題ないと思いますよ。購入時点で最低限必要な貯蓄の目安については以下の式で考えております。

最低限残すべき貯蓄=(家族の人数-1)×200万~300万円

家を買うときに残すべき貯金の最低額はいくら?

これに加えて、定年が近いですから老後資金ということになると思います。これからお子さんを、ということですと学費のことを考えなくてはいけません。幾ら必要か?というところが気になるところではありますが、その計算はかなり不確実性を含みますので、ここでは割愛させて頂きます。

 

回答②:最適な住宅ローンの返済期間は毎月の返済額、定年時残高、住宅ローン控除の3つを勘案する

変動金利の0.625%というのは、それほど悪い金利ではないと思います。ただ、借入期間については最長34年まで取れますので、20年としない方が良いかもしれません。

住宅ローン控除の恩恵があるからです。ローン残高の1%相当の税金が還付されますので、この恩恵を受けることを考えた方が良いと思います。

税金のセオリー

返済期間20年、27年、34年で総支払額がどのように違ってくるか比較

借入2000万円、金利0.625%(変動金利)、元利均等返済ボーナス払い無しです。年数だけを20年、27年、34年と3通り出しました。

(単位:円)

20年 27年 34年
毎月返済 88,672 67,099 54,425
60歳まで返済額 14,896,865 11,272,662 9,143,397
60歳残高 6,264,545 10,051,005 12,275,598
住宅ローン控除 -1,472,171 -1,617,678 -1,703,165
支払い合計 19,689,240 19,705,989 19,715,830

毎月の返済額は、必ずこれをクリアしなければならないハードルです。年数が長ければ長いほど、このハードルは低くできますね。

そして60歳残高は、最後に超えるハードルです。これは高くなりますけど、これから14年の間に準備することが出来るものです。あまりに高くなると、途中でアクシデントがあった場合にリカバリーが難しくなるので、その上限を1千万円としているわけです。

そして、住宅ローン控除、これがかなり大きいことが見て取れますね。どのケースでも定年時に全額繰上げ返済すれば借りた金額(2000万円)よりも少ない返済で済むということです。(ただしこの計算には家の購入や住宅ローンを組むのに必要な諸費用、税金などが入っていませんので、その点はご了承ください)。しかも年数によってそんなに変わらないという印象だと思います。

これが住宅ローン控除の効果なんです。

また、変動金利の場合は金利の上昇リスクに備えるために、毎月の返済額の25%を貯蓄した上で手取り月収の4割以下にすることをお勧めしています。ご主人の年収500万の手取り月収を30万円とすると、その4割は約12万円です。

返済期間20年だと8万8千円ですから、25%の貯蓄を足すと11万円で少しタイトになりますね。そうなると、27年か34年に余裕ありということです。34年ならばかなり余裕がありますが、定年時の残高がその分高くなってしまいます。

つまり、間の27年位がちょうどよいのではないか、と思う次第です。

 

回答③:金利が低く住宅ローン控除がある間は繰上げ返済ではなく貯蓄

金利が低いうちは、むしろ借りておいた方がお得ですよ。繰上げ返済は金利が上がってからで十分に間に合います。こちらご一読ください。

変動金利の人は必見!「繰上げ返済貧乏」にならない為の繰上げ返済のコツを教えます-千日のブログ

繰上げ返済というのは、その分銀行の利益を奪い、自分のものにする行為です。銀行の利益とは利息です。この利息が少ないうちは繰上げ返済によって奪える利益は少ないということです。家を買った当初は貯蓄が減りますので、むしろ10年間は繰上げ返済せず、貯蓄に回す方が賢い選択ですよ。

 

回答④:当分変動金利は上がらないのか?

不動産屋さんも、建築業者さんも所詮は素人です。変動金利が上がらないなんて言えること自体が素人丸出しです。右から聞いて左に流してください。じゃあ上がるのか?ということを言いたいのではありません。

そんな予測に意味が無いということです。

専門家が当分上がらないという言い方をすることがありますが、その当分とは何年か?

今の市況を前提として合理的に予測出来るのはせいぜい5年が限度です。政府の統計調査などは、民間の上場企業などの中期計画などを参考として作られます。銀行や証券会社などの系列の〇〇研究所というような調査機関もまたしかりです。専門家の言う「当分の間」とは多くの企業が利益計画として発表する中期計画の期間なんです。その中期計画は5年間で作成する企業が多数派なのです。ですから、『当分の間』というのは5年だと考えて当たらずとも遠からずということです。

住宅ローンはこれから14年は払いますよね。14年の金利動向を予測できるものは専門家にも居ません。つまり、上がっても何とかなるような考え方で住宅ローンを組むことが必要なんです。

それを踏まえて、変動金利でも準備が出来ると千日は考えています。5年ルールと125%ルールがあるからです。

詳しくはこちらをどうぞ。

変動金利とは何か?をあなたは知らない-いえーるすみかる

 

回答⑤:ネット銀行はけして面倒ではありませんし北朝鮮リスクの保険にもなります

もちろん0.625%という変動金利の水準は悪くないと思いますが、同じ金利変動リスクを負うなら元の金利は低い方が安全であることに越したことはありませんよね。

他の記事でもお勧めしていますが、今であれば住信SBIの変動金利が最安です。さらに団信には全疾病保障が付いてきます。ただ、対面でのやりとりが無いというのが、ネット銀行に抵抗感が感じるところだと思います。面倒というのは、おそらくこの点を言われているのではないでしょうか?

住信SBIでは『MR。住宅ローンREAL』と銘打って、リアル店舗での相談と受付を開始しています。

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ネット銀行の金利の安さ、全疾病保障のメリットはそのままに、対人で内容を確認したり手続きを行えるのは大きなメリットであると思います。当サイトでは原則として特定の金融機関の肩入れはしないのですが、数少ない例外です。

わたしたちは、家の購入というこの一大事に北朝鮮リスクという不安定な情勢が重なってしまっています。金融市場に参加する投資家でもないのに、こういうリスクを負わなければならない…割りを食ってる感じですよね。ですから2重3重に打つ手を用意しておく必要があるのです。

また、より低い金利で審査を通しておけば、地銀に対しても金利をさらに下げてもらう交渉材料にもなります。

一つの金融機関に決め打ちしてしまうのではなく、出来る限り複数の金融機関で審査を通しておくことをお勧めします。

以上、参考になれば幸いです。

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