財住金5年間固定金利から全期間固定金利に借り換えるべきか?

支払増加の代わりにどれだけのリスクを回避できるのか?

 

最初は変動金利で借りていても、今後のことを考えると固定金利の方が良かったか…?と考えることがあります。

特に今から10年位前に住宅ローンを借りた人は、当時は固定金利が2.5%を超えていましたからね。今の倍くらいの金利だったのです。

しかし、今(2019年1月)ではフラット35の超長期固定金利が団信込みでも1.33%です。これくらい低いならば、あえて固定金利に借り換えて「金利が上がったときの保険」を買おうという考えになるんですよね。

固定金利が高いのは金融市場の金利が上がっても、金利が固定されているからです。つまり高い分は保険料だという考え方です。固定金利が下がっているということは、その保険料が安くなっているということを意味します。

変動金利から固定金利に借り換えると支払が増えますが、これは「損」ではありません。保険を買うということです。

つまり、

支払が増えても固定にすべきなのか?

この問いは、経済的に次のように読み替えて考えます。

支払い増の代わりに幾らのリスクを回避できるのか?

保険なのですから、払う保険料と回避できるリスクを天秤にかけるのです。では、今日のご相談者です。

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相談:今後金利が上昇するのでは…という不安+今後は子供に教育費がかかるので全期間固定金利のローンに借り換えた方が良いのかどうか?

いろんなサイトでシュミレーションし過ぎで訳が分からなくなってしまいました。どうかアドバイスをよろしくお願い致します。

年齢と年収 夫:49歳(正社員)年収700万、妻:43歳(正社員)年収320万
子:12歳8歳
物件のタイプ 中古マンション(築16年(2019年1月現在))
当初借入日と借入年数 2007年から12年目(残り23年)
当初借入額 2700万円
現在の住宅ローン 財形住宅金融の5年間固定金利0.620%(次回利率改定:2022年2月)で35年元利均等返済、ボーナス払いなし。
団信保険料は毎年2月の借入残高の3%を支払う。
現在の借入残高 1580万円
検討中の住宅ローン 長期固定金利
相談 今後金利が上昇するのでは。という不安とこれから子供に教育費がかかるので全期間固定金利のローンに借り換えた方が良いのかどうかとても悩んでいます。
この他にマンションの管理費として月々22000円支払っています。

夫の会社の福利厚生で3%を超える場合、利子補給がありますが、低金利の今、この恩恵を受ける機会がなく今日まできています。

老後の事や子供の教育資金、夫の年齢などを考えるとこのままでいいのかとても不安です。借り換えるとしたら最後のチャンスなのでは。と考え、思い切ってご相談させて頂いた次第です。

回答①:借り換えで増える支払額と回避できるリスクの金額を天秤にかけるシミュレーション

では、財形住宅金融の5年間固定金利から長期固定金利への借り換えの典型としてフラット35への借り換えでシミュレーションしましょう。

来月2019年2月のフラット35の金利予想は以下のとおりです。

  • 借入期間15年~20年1.23%
  • 借入期間21年~35年1.30%

【金利予想】2019年2月のフラット35金利をEU離脱のBrexitから予想します |千日のブログ

ご相談者の住宅ローンは残り23年ですので、その期間をずっと固定にするなら21年~35年のフラット35ですが、これを20年に短縮すると1.23%となって低い金利になります。

なのでフラット35への借り換えの際には20年とすることをお勧めします。

私の家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本では無理なく返済できる資金経計画を具体的な住宅ローンのシミュレーションの4つのルールとして落とし込んでいます。これは定年までに退職金に手を付けずに完済する計画を前提とした考え方です。

  1. 毎月の返済は手取り月収の4割以下でボーナス払いなし
  2. 返済額が一定になる元利均等返済方式
  3. シミュレーションの金利は固定金利(1.38%)
  4. 定年時のローン残高は1000万円以下

定年まで11年ですから、そろそろラストスパートです。完済を意識した資金計画が必要な段階ですね。

良かったら本の方も読んでみてくださいね。去年発売してから既に3刷重版となっていて好評です。より理解が深まると思います。

資金繰りの比較シミュレーション

(単位:円)

1580万円23年 財住金5年間固定0.62% アルヒフラット35(20年固定)1.23% 差異
毎月返済 61,439 74,296 -12,857
60歳残高 8,524,140 7,592,052 932,088

毎月の返済は1万3千円ほど増えますが、年収に鑑みて辛い支払ではないと思います。

60歳の定年時残高は借入年数を短縮した分だけ元本が早く減りますので約93万円少なくなりますね。

これから11年の間でこの60歳残高を貯蓄しておけば、金利に左右されず、確実に完済できるという目途がつきます。

借り換え費用のシミュレーション

(単位:円)

1580万円23年 財住金5年間固定0.62% アルヒフラット35(20年固定) 差異
印紙 0 40,000 -40,000
登録免許税 0 63,200 -63,200
事務手数料 0 170,640 -170,640
司法書士報酬 0 50,000 -50,000
合計 0 323,840 -323,840

フラット35への借り換えについては、月が変ると適用金利も変わるので、申込から実行までが早い金融機関が有利です。

なので、業界最大手で仮審査は当日、本審査も最短3日で完了するARUHI(アルヒ)がお勧めです。

上記はWebでの申し込みをした場合の事務手数料1.08%を前提に計算しています。司法書士報酬はあくまで概算ですが、大きな差異にはならないでしょう。

フラット35取り扱い業界最大手

総支払額の比較シミュレーション

60歳時点の残高はその時に一括返済するものとして比較を行います。

(単位:円)

1580万円23年 財住金5年間固定0.62% アルヒフラット35(20年固定) 差異
借入費用 0 323,840 -323,840
60歳まで返済額 8,109,948 9,807,072 -1,697,124
60歳残高 8,524,140 7,592,052 932,088
合計 16,634,088 17,722,964 -1,088,876

60歳までの11年で完済するとした場合、フラット35で金利を固定することで109万円の支払い増となります。これは11年間の金利を固定するための保険料という考え方です。

ではこの109万の保険料を支払うことで回避できる金利の変動リスクのボリュームを見てみましょう。

109万円の保険料を払えば最大で278万円の支払い増を回避できる

下の表は現在1580万円のローン残高でその後も5年間固定金利で借り続ける場合の金利変動リスクを表した表です。

現在の0.62%の金利では毎月の返済は6万1千円ですが、その後金利が上がった時に幾ら繰上げ返済すれば、その後もずっと6万1千円の返済で予定通りに完済できるのか?という表です。

赤で書いている278万円がどういう意味なのかという解説をしますね。

(単位:万円)

1580万残期間23年から金利上昇したら繰上返済すべき金額(万円)
残期間 20年 15年
残高 1,385 1,055
0.62%→1.0% 50 30
0.62%→1.5% 113 66
0.62%→2.0% 172 101
0.62%→2.5% 227 135
0.62%→3.0% 278 166

次の金利の見直しは3年後の2022年で、その時の残期間は20年で住宅ローンの残高は1,385万円となる予定です。

その時に仮に金利が3%にまで上がったとしたら、即座に278万円を繰上げ返済することでその後も6万1千円の支払いで前述の予定どおりに完済できるという意味です。

3%を超えた場合は、会社がその超過利息分を補助してくれるということですので、金利の上限は3%としています。

つまり最悪の場合は278万円の支払いが増えるのですが、そのリスクをカバーするための保険料が109万円ということです。保険料としては合理的な水準です。

また逆に278万円というリスクは貯蓄があればカバーできるリスクですね。そもそも60歳までに759万円の繰上げ返済資金を貯める必要があるのです。3年後にはそのくらいの貯蓄があって然るべきです。

固定金利という保険ではなく、貯蓄という保険で対応することも可能です。貯蓄もまた広い意味での「保険」なのです。

結論としては、固定金利に借り換えることも合理的ですし、今のまま5年間固定金利で貯蓄の計画を立てることも合理的です。ご自身のポリシーとしてどちらがしっくりくるのか?という尺度で決めることをお勧めします。

回答②:金利以外にリスクを取ることで「保険料」を安くできる

278万円のリスクに対して109万円の保険料が高いなと思う場合もあるでしょう。金利以外のリスクを取ることによってこの保険料を安くすることが出来ます。

残高でリスクを取るのです。定年まで11年ですが、ほぼ10年ですよね。今は10年固定が下がってきていますので、10年固定への借り換えも狙い目です。ただし10年経過すると金利の引き下げ幅が大きく減ってしまい高い金利になってしまいます。

10年後の残高を必ず全額繰り上げ返済する。

このように残高にリスクを取れば、フラット35よりも10年固定の方が金利が低い分だけ総支払額を少なくできます。つまり保険料を安くすることが出来るのですね。

実際にシミュレーションしてみましょう。

資金繰りの比較シミュレーション

10年固定の最安はじぶん銀行の0.59%(2019年1月)です。来月は下がると予想していますので、ここでは0.56%でシミュレーションします。

(単位:円)

1580万円23年 財住金5年間固定0.62% じぶん銀行0.56% 差異
毎月返済 61,439 61,025 414
10年後残高 9,206,272 9,179,642 26,630

11年後ではなく10年後に繰上げ返済するので、その残高は大きくなりますね。財住金とじぶん銀行の資金繰りではさほど変わりはないです。

総支払額の比較シミュレーション

借り換え費用は似たようなものなので割愛します。融資手数料が2.16%なのでアルヒのフラット35(ネット申込)より少し高いです。

では、総支払額で幾ら支払が増えるか(保険料)を計算してみましょう。

(単位:円)

1580万円23年 財住金5年間固定0.62% じぶん銀行0.56% 差異
借入費用 0 494,480 -494,480
10年返済額 7,372,680 7,323,000 49,680
10年後残高 9,206,272 9,179,642 26,630
合計 16,578,952 16,997,122 -418,170

借り換えの方が42万円ほど総支払額が増えました。つまり金利変動リスク(最大278万円)の保険料は42万円ということです。半分以下になりましたね!

単にお得ということではなく、その代りに10年後に9百万を必ず繰上げ返済するというリスクを取ったからです。

将来の金利は自分にはコントロールできませんが、自分が幾ら貯金するのか?jは自分がコントロールできることです。自分がコントロールできることについてリスクを取るのは、無謀なことでは無いと思います。

ガン50%保障に加えてauユーザーならキャッシュバックもある

さらにじぶん銀行の団信にはガンと診断された時点で住宅ローンが50%になる「ガン50%保障」が団信の特約として金利上乗せ無しで付帯します。これは金額に換算が難しいですが、明らかなメリットですね。

さらに、じぶん銀行はKDDIと三菱UFJ銀行が半分ずつ出資して設立した戦略子会社です。なのでau(KDDI)が代理店として販売する「au住宅ローン」ならば、最大40000円分のキャッシュバックが受けられるのでお勧めです。

もちろんガン50%保障も付く!
 

以上、参考になれば幸いです。

ちゃんと借り換えの効果を知りたい方はモゲチェックの無料相談でシミュレーションしてもらうことをお勧めします。

千日太郎だけでなく、別の専門家からの意見を聞くセカンドオピニオンとしてもお勧めしています。

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