長期固定金利対決|費用安いろうきんVS低金利ARUHIスーパーフラット8Sどっちが得か?

2019年3月21日

35年固定で借りるなら保証料と手数料の安いろうきん?手数料は高いけど金利の安いアルヒスーパーフラット?

 

私が「オススメの住宅ローンは何ですか?」という相談を受けた場合にお勧めする住宅ローンは、その人の年齢と収入、自己資金、購入する家の価格によって様々です。

ただ年齢の若い人にはフラット35などの長期固定金利をお勧めすることが多いですね。特に親の援助などで頭金を2割出せる場合はアルヒスーパーフラット8が最もお勧めです。

これは頭金を2割入れることで、フラット35の金利から全期間にわたって0.1%引き下げになる商品です。さらに一定の性能を満たす住宅では「S」という金利の引き下げもあって最大当初の10年間0.25%引き下げになるのですが、その「S」とも重ね掛けができます。

なので最大で当初10年間は0.35%引き下げになり、11年目から最後まで0.1%引き下げになるのです。

この記事の執筆時点(2019年3月)の35年固定金利では最も有利な選択肢の一つがアルヒスーパーフラット8Sです。

私の中では、もう答えが出ているものですのでこれで終わっても良いのです…しかし、そうは言っても、借入にかかる保証料手数料で安く、金利もそこそこ安い住宅ローンがあると実際はどっちが得になるのか?やってみないと納得がいかないですよね。

その代表格がろうきんの35年固定金利です。1.25%と2019年3月のフラット35の金利1.27%よりも低金利ですし、さらに保証料、手数料が安いのです。

比較してみましょう。

2019/3時点 ろうきん35年固定 ARUHIスーパーフラット8S
金利 1.25% ~10年目 0.92%
11年目~ 1.17%
保証料 融資額の1.185%~※ ゼロ円
手数料 1万円+税~※ 融資額の2%+税

※:ろうきんの保証料と手数料は最も優遇される「団体職員」を例としています。

これを見て、即座にどっちが得か?判断できる人はいないでしょうね。今日はそんなご相談者からの質問です。

広告

相談:29歳年収590万円で親からの資金援助もある場合のベストチョイスは?

居住予定の家族の年齢と年収 夫(29歳)540万円、妻240万円(育児短時間勤務)、子が居住します。
自己資金の額 未定、親の贈与もある程度あり。
物件価格 土地2200万円、建物2500万円予定です。
物件のタイプ 注文住宅
借入予定額 4500万
住宅ローン ろうきんが、手数料や保証料等(手数料と団信無料、保証料1000万あたり10-20万)が安くていいんじゃないかと思っていますが、審査が厳しいとの口コミや、そもそもそこで借りている方の意見があまり出ていないため、決めかねています。
ブログではよくARUHIをオススメされているようですが、初期費用より金利を重視した方がいいのでしょうか。
相談内容 住宅ローンを借りる金融機関と金利タイプのお勧めはどこですか?

変動金利でローンを組む予定で、出来れば夫だけで組みたいです。

親からの贈与がもしあれば夫の住宅ローン控除が満額受けられるところまで借り、残りは控除が終わる13年後?に繰上げ返済しようと思います。

回答①:ろうきんもフラット35も比較的審査に通りやすい住宅ローンです

ろうきんとは、労働組合や生協などの会員がお互いを助け合うために資金を出し合ってつくった、協同組織の金融機関であり、非営利法人です。つまり営利を目的としておらず、会員の利益を目的としています。

なので、むしろ審査には通り易いのですよね。さらに費用面でも会員は優遇されています。こちら中央ろうきんでのケースです。

(単位:円)

ろうきんの会員優遇 100万円あたり保証料(期間35年) 融資手数料
団体会員 11,845~23,689 10,000+税
生協会員 14,806~32,572 10,000+税
上記以外 17,767~38,494 30,000+税

また、フラット35は国民の住宅金融を円滑にしもって我が国の住生活の向上を目指す、住宅金融支援機構という国の機関が行っている公的融資です。営利を目的としておらず、条件に当てはまる人に対しては分け隔てなく同じ条件で融資を行うものです。

従って審査には通りやすいです。

保証料は一律ゼロ円ですが、手数料がかかります。この手数料は事務代行を行う民間金融機関の手数料です。手数料率や金利が違ってくるのは、その事務代行をする金融機関が独自性を出すためにやっていることなのです。

アルヒは2割の頭金を出せる人についてはフラット35の金利から0.1%引き下げるスーパーフラット8という商品で独自性を出しているのです。

ARUHIスーパーフラットの金利優遇 100万円あたり保証料(期間35年) 融資手数料率
2割頭金で0.1%優遇 0円 融資額×2%+税
1割頭金で0.05%優遇 0円 融資額×2%+税

回答②:シミュレーションで比較します

では実際にろうきんとアルヒスーパーフラット8Sで比較をしてみましょう。2019年3月の金利は以下のようになっています。

  • 中央ろうきん35年固定:1.25%
  • アルヒスーパーフラット8S:10年間0.92%、その後1.17%

物件価格は4700万円、ろうきんでは200万の頭金を入れて、借入は4500万円とします。

アルヒスーパーフラット8Sでは2割の頭金を入れるので、頭金は940万円で、借入は3760万円とします。

資金繰り面の比較シミュレーション

(単位:円)

物件価格4700万円 ろうきん35年固定
借入4500万
ARUHIスーパーフラット8S
借入3760万
差額
頭金 2,000,000 9,400,000 -7,400,000
毎月返済 132,338 104,743 27,595
11年目~返済 132,338 107,929 24,409
60歳残高 6,193,075 5,058,983 1,134,092
住宅ローン控除 3,900,000 3,689,800 210,200

住宅ローン控除は消費税10%で13年としてシミュレーションしています。

毎月の返済額は手取り月収の4割以下とすることを推奨しています。ご主人の年収540万の月収を約25万とすると、概ね10万円位が適正範囲なのでちょっとオーバーしていますね。

ここに妻の月収(約10万)が加わると35万円ですからその4割は14万円ですので、どちらもレンジ内になります。

前半については基本的に奥様との2馬力で返済するということで乗り切る感じかと思います。奥様がフルタイム働くor主人の年収がアップしていけば、支払いながら貯金を増やしていくことが出来るでしょう。

毎月の返済額ではアルヒスーパーフラット8Sの方が適正金額に近いです。奥様の収入が無くなったとしても、なんとかご主人の収入のみで継続できるレベルということです。

60歳(定年時)残高は1000万円以下にすることを推奨しています。どちらの場合も大丈夫ですね。

住宅ローン控除には所得による上限があるので注意

住宅ローン減税は税額控除です。税額控除は払う税金からマイナスするということです。つまり、低所得だと払う税金も少ないですから住宅ローン減税の上限も低くなってしまうということです。

自分の年収では幾らが上限なのか?

これを知らないと、減税を受けられないのに余分に借り過ぎてしまい、かえって損をしてしまうこともあるのです!

住宅ローン控除については13年間で20万くらいの違いとなりました。これは、住宅ローン控除には所得によって上限があるからです。10年間の年収が590万という前提で比較をしているので、とくにローン残高の多い前半の方では差が付かないのです。

年収による住宅ローン減税の上限の目安は以下のようになっています(あくまでザックリした概算です)。

そこでざっくりした早見表を作りました。税引き前の額面年収と所得税、住民税、それに対する住宅ローン控除の目安は以下の通りです。

(単位:万円)

年収 所得税 住民税 住宅ローン控除
200 2.80 6.35 9.15
300 5.53 11.81 17.34
400 8.64 18.02 22.29
500 13.94 24.44 27.59
600 20.36 30.86 34.01
700 31.91 38.08 45.56
800 47.54 45.90 50
900 62.76 53.50 50
1000 79.93 62.09 50
1100 99.20 71.53 50
1200 120.77 80.91 50
1300 142.97 90.56 50
1400 174.64 100.22 50
1500 205.12 109.45 50

年収590万ですので年収600万が近いとすれば、住宅ローン減税の上限は34万円です。一般の新築住宅では上限40万、長期優良住宅では50万円ですが、それを最大限享受できるのは年収700~800万円あたりからなのですね。

もちろんこれから年収が増えていけば、住宅ローン控除を使える金額が増えていきますが、今回のシミュレーションでは保守的に今の年収から変わらないという前提をとっています。

借入費用の比較シミュレーション

ろうきんの借入費用は前述のように会員としての種類でも変わってきます。一番安い場合と一番高い場合でそれぞれ比べてみましょう。

誰でも入会できます。最低出資金として1000円出資すれば、個人会員として入会できます。その代わり費用の優遇は少なくなります。それでも安いのが魅力ですね。

  • 1000円出資しただけの一般の人が中央ろうきんで4500万借りる
  • 最も優遇される団体会員が中央ろうきんで4500万借りる
  • 頭金2割入れてアルヒスーパーフラット8で3760万借りる

この3つの借入費用を比較してみました。

(単位:円)

物件価格4700万円 ろうきん35年固定(一般)
借入4500万
ろうきん35年固定(団体会員)
借入4500万
ARUHIスーパーフラット8S
借入3760万円
印紙 20,000 20,000 20,000
登録免許税 45,000 45,000 37,600
保証料 799,515 533,025 0
事務手数料 33,000 11,000 827,200
司法書士報酬 70,000 70,000 70,000
フラット35物件検査 0 0 66,000
合計 967,515 679,025 1,020,800

消費税10%としてシミュレーションしています。

一般の人の場合とアルヒの差はそんなに大きくないですね。借入金額がアルヒの方が少ないことも影響しています。

しかし団体職員の場合は約34万円も中央ろうきんが安くなりますので、これは大きな差です。

ではトータルの総支払額でどうなるか?やってみましょう。

総支払額の比較シミュレーション

(単位:円)

物件価格4700万円 ろうきん35年固定(一般)
借入4500万円
ろうきん35年固定(団体職員)
借入4500万円
ARUHIスーパーフラット8S
借入3760万円
借入費用 967,515 679,025 1,020,800
頭金 2,000,000 2,000,000 9,400,000
60歳まで返済額 49,229,736 49,229,736 39,767,268
60歳残高 6,193,075 6,193,075 5,058,983
住宅ローン控除 -3,900,000 -3,900,000 -3,689,800
保証料払い戻し -27,990 -27,990 0
合計 54,462,336 54,173,846 51,557,251
アルヒとの差 2,905,085 2,616,595 0

なんだかんだ言っても、総額でスーパーフラット8Sが最安となりましたね。頭金が多く借入金額が少ないということは利息の負担が少ないということですので、その影響が最も大きく出ています。

住宅ローン控除は借入が多い方がトクといっても、前述のように所得による上限がありますから、20万円くらいしか変わりません。

住宅ローンの経費が安いのはろうきんですが、その差は最大でも34万円です。

これに対して、スーパーフラット8Sの借入が少ない+利率も安いということによる利息の節約効果は約320万円もあるからです。

ただし2割の頭金を入れるというハードルがあります。それが出来る人の場合や親などから援助を受けられる人にとってはアルヒスーパーフラット8Sが固定金利でのベストチョイスと言えるのです。

回答➂:変動金利かアルヒスーパーフラット8Sか

ご相談者としては変動金利が気になっておられるようですので、変動金利との比較もやっておきましょう。

  • 中央ろうきん(一般人)の変動金利0.625%で4500万円借りる
  • アルヒスーパーフラット8Sで3760万円借りる。

この二つを比較します。

資金繰り面の比較シミュレーション

(単位:円)

物件価格4700万円 ろうきん変動(一般)
借入4500万円
ARUHIスーパーフラット8S
借入3760万円
差額
頭金 2,000,000 9,400,000 -7,400,000
毎月返済 119,316 104,743 14,573
10年後毎月返済 119,316 107,929 11,387
60歳残高 5,654,643 5,058,983 595,660
住宅ローン控除 3,900,000 3,689,800 210,200

変動金利の場合は毎月の返済額の25%を貯金した上でその貯金と返済額の合計を手取り月収の4割以下にすることを推奨しています。

変動金利は常に上がる可能性があります。ただし一度に上がる支払金額は青天井ではなく、直前の125%までというルールがあります。つまり今の返済額から25%増えても無理なく払える状態かどうか?というのが最低限の線引きなんですよね。

詳しい理由はこちらをどうぞ。

金利タイプ選びのセオリー

変動金利の毎月返済は12万円ですから、その125%は15万円です。これを4割に抑えるには手取り月収として約37.5万円必要ということになります。

現時点で夫婦の収入を合算してもレンジを超えているので、資金繰りの面でリスクがあります。変動金利はお勧めしません。

総支払額の比較シミュレーション

結論としては資金繰り面で出ているのですが、念のため総支払額でどの位の差があり、金利の変動リスクを金額にすると幾らになるのか?ということを確認しておきたいと思います。

まず、変動金利がこのまま上がらなかったとして総支払額で幾ら差があるのかを計算しました。

(単位:円)

物件価格4700万円 ろうきん変動(一般)
借入4500万円
ARUHIスーパーフラット8S
借入3760万円
差額
借入費用 967,515 1,020,800 -53,285
頭金 2,000,000 9,400,000 -7,400,000
60歳まで返済額 44,385,552 39,767,268 4,618,284
60歳残高 5,654,643 5,058,983 595,660
住宅ローン控除 -3,900,000 -3,689,800 -210,200
保証料払い戻し -27,990 0 -27,990
合計 49,079,720 51,557,251 -2,477,531

総支払額では、変動金利の方が247万円安くなるという結果になりました。もちろんこれは変動金利が上がらないという前提ですので、絵に描いた餅です。

その餅を食いに行ってもよいのか?と言う問いは、もし食えなかった場合に幾らのリスクを取ることになるのか?と言い換えることが出来ます。

4500万円を変動金利で借りる場合のリスクの大きさを知る

こちらの表は4500万円を0.5%の変動金利で借りたとして、その後金利が上がったときに幾ら繰上げ返済すれば当初の予定通りの毎月返済と定年時の残高で完済できるか?という表です。

今の変動金利の金利なら、毎月12万円の返済で60歳残高では560万です。途中で金利が上がったときに、今までと同じ返済で完済したいなら大量繰り上げ返済して元本を減らせばいいのですね。

下の表は残期間何年のときに金利が上がったら幾ら繰上げ返済して元本を減らせばいいか?という表です。

(単位:万円)

4500万借入から金利上昇したら繰上返済すべき金額(万円)
残期間 30年 25年 20年 15年
残高 3,910 3,298 2,671 2,028
0.5%→1.0% 273 194 127 74
0.5%→1.5% 520 373 247 144
0.5%→2.0% 745 538 359 210
0.5%→2.5% 949 690 464 274
0.5%→3.0% 1,135 831 562 334
0.5%→3.5% 1,305 961 654 392
0.5%→4.0% 1,460 1,082 741 447

例えば、借りてから5年後は住宅ローンの残期間は30年であり、ローン残高は3910万円になっています。

そのタイミングに金利が0.5%から2.5%に上がったらすぐに949万円を繰上げ返済すれば、その後もずっと12万円の返済で予定どおり完済できるという表です。

金利が上がらないという前提のシミュレーションでは、変動金利の方が247万円安いという結果になりましたが、もし5年後に2.5%に上がったら949万円-247万円=702万円、固定金利の方が安いという結論になります。

もし、そうなったらそうなったで構わないよ。

949万円なんてまどろっこしいね、もっと沢山繰上げ返済すれば金利の上昇なんて無視できるよ。

そういう人にとっては変動金利がお勧めです。

20代からスタートする場合のおすすめは固定金利です

このサイトでは年齢別、年収別のお勧め住宅ローンのランキングを行っています。20代では基本的には固定金利がお勧めです。まだ見たことが無ければ是非ご一読くださいね。

20代世帯年収800万未満の最適住宅ローンランキング

また、35年固定金利(フラット35)というベースで考えた場合、ARUHIは非常に多くのラインナップが揃っていてお勧めです。

中でも若いうちから家を購入する場合は比較的親からの援助をお願いしやすいです。2割の頭金を用意できるケースが多いですので、そうなるとARUHIスーパーフラット一択と言えるでしょうね。

商品名 (通常のフラット35との金利差) 頭金(手持金) 返済負担率
スーパーフラット8 (金利▼0.10%) 2割以上 30%以内(年収400万円未満) 35%以内(年収400万円以上)
スーパーフラット9 (金利▼0.05%) 1割以上 20%以内

スーパーフラットへの申込はこちらからどうぞ☟


また、アルヒは全国にフランチャイズの支店がありまして対面で相談できるのが強みです。フランチャイズの中ではSBIマネープラザがおすすめです。住信SBIネット銀行の住宅ローンを代行している会社ですが、アルヒも取り扱いをしています。

金融機関出身者を多数受け入れており、相談員のレベルが粒ぞろいに高いです。

さらに同時にSBIマネープラザなら業界最安の変動金利0.457%(住信SBIネット銀行)とアルヒスーパーフラットとの比較シミュレーションもしてもらえて、両方の商品のメリットデメリットをじっくり聞けます。

面倒な入力なく30秒で予約完了します☟

私は商品については熟知してましたが、自分が審査に通るのか?不安だったので事前にSBIマネープラザへ行って根ほり葉ほり聞いてきました。これが無料というのは凄いです。

そのときの話ははこちらです☟

SBIマネープラザに住宅ローンの相談に行って審査を通すポイントを聞いてきた【口コミ情報】-千日のブログへ

こうした使い方をする人は、まだあまりいないと思いますよ。かなりおすすめです。

以上、参考になれば幸いです。

20代世帯年収800万未満の最適住宅ローンランキングを見る

年収500万円台の相談事例とシミュレーションを見る

共働き世帯年収600~800万円の相談事例とシミュレーションを見る