32歳で新築戸建てを買う住宅ローンのベストチョイスは?

30歳代の前半では比較的に新築戸建てを買う人の割合が多いです。これから長く住むにあたっては、新築であれば最後まで無理なく住めます。また、小さな子供がいる家庭やこれから予定している家庭では、戸建てならば将来個室を与えることもできます。

  • 30代前半の若い夫婦
  • 新築の戸建てを購入

この前提で、ベストな住宅ローンは?ということでは、一つ理想的な借り方があります。

では今日のご相談者です。

30代前半で新築戸建てを買うベストな住宅ローン

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相談:30代前半共働きで今後子どもを予定、ベストな住宅ローンは何ですか?

半年ほど前に結婚し、子育てや将来を見越して年内に家を購入したいと考えています。妻はまだ妊娠していません。

今は正社員の共働きですが、いずれ妻は産休などで仕事を離れる事も考えられるため、私一人の名義で住宅ローンを組もうと思っています。

家族の年齢と年収 夫:32歳(年収450万)
妻:33歳(年収250万)
自己資金の額 頭金として400万。頭金とはべつにあと400万円あり。
物件価格 3340万円
物件のタイプ 建売新築戸建て 増税前に引き渡し。
借入予定額 3000万円
住宅ローン 未定
相談内容 住宅ローンの借り方(固定や変動、当初引き下げ)などで返していく額に大きな差がでるのではないかと思っています。
これから先、子供ができた場合には出費も増えますのでローンを払いながら、少額でもいいので貯金もしていきたいと思っています。
ボーナス払いは考えていません。
こういった場合、どういった借り方が一番安全に返していけるのでしょうか?
繰り上げ返済も有効な手段だと思っていますが、そのタイミングの見極め方が
分かりません。

回答①:30代前半で新築戸建てを買う人に長期固定金利をおススメする理由

まず住宅ローンは変動か?固定か?というところがスタートになりますが、30歳代前半で新築の戸建てを買うという人には、まず長期固定金利をおススメします。

これは年齢の面物件の面の2つの面から言えることです。

年齢の面で35年間金利を固定することが合理的

  • 最長の35年でも定年で確実に完済できる。
  • 返済額がずっと固定なので最初しんどくても後が楽になる。

最長の35年でも確実に完済できる

現在30代前半で最長の35年で住宅ローンを組むとします。早く完済したい場合でも、一応最長にします。

これはなぜかというと、住宅ローン(金銭消費貸借契約)は返済期間を後から長くしたい場合は「条件緩和」ということになり、金融機関で再度審査し、認められなければ延長はできないからです。さらにこれによってブラックリストに載りカードの作成が困難になることもあります。

なので、住宅ローンは最長の期間で契約し、後から繰上げ返済することで短縮していくのがセオリーです。繰上げ返済ではその都度「期間短縮型」か「返済額軽減型」を選びます。期間短縮型を選べば、繰上げ返済した金額に応じて返済期間を短縮することができます。

それに、30代前半の人が35年の住宅ローンを組んだら、特に繰上げ返済しなくても、定年までにほぼ完済できますね。

繰上返済についてのお悩みもありますが、今の低金利で住宅ローンを借りられた場合は、それほど繰上げ返済を意識する必要はありません。もし手許の資金に余裕があり株でも買ってみるか…となったときに、思い出す位で良いと思います。

繰上返済すれば、その金利の分だけ支出を減らせます。借りている金利が安い場合は繰上げ返済の見返りも少ないということです。

リスクの高い後半ほど支払が楽になる

加えて毎月の支払は固定されています。まだ若くて毎月の返済がちょっとしんどいな、と思っても、今後の仕事の頑張りによってどんどん支払は楽になっていきます。

さらに、人生は後半になるほど支払やリスクは高くなっていきます。今は元気な親も後半のころには、後期高齢者となり介護が必要になってくるかもしれません。

また、自分の子供たちが大学入学し、多額の学費が必要になるのも住宅ローンの後半ですね。

支出やリスクが高くなる後半になるに従って、相対的に住宅ローンの支払いが楽になっていくというのは、長期で先が読めない中での資金計画として合理的なのです。

物件の面で長期固定金利が合理的

  • 住宅ローンを完済する前に物件を売る可能性があるか?
  • 新築は住んだ瞬間に価格が下がる

マンションと戸建てではマンションの方が売りやすい

マンションと戸建て、どちらが住まいとして優れているか?ということが話題になることがあります。どちらも一長一短あり、優劣をつけるべきものではないので私はそうしたテーマでブログを書くことはありません。

ただし、売却のしやすさという点ではこれはハッキリしていて、マンションの方が売りやすいです。

なので、マンションを購入する人は、戸建てを購入する人よりも「将来売れそうか?」という要素を重視する傾向があります。

35年固定金利で住宅ローンを組み、10年目に売却したとしたら、結果論としては金利を35年固定させる必要は無かったということになりますよね。つまり「売る」という可能性をどこまで強めに考えているかということが、金利タイプの判断にも影響します。

戸建て志向の人は、どちらかというと長期の固定金利が後悔の少ない選択、自分の住まいに対するポリシーに近い選択になるでしょう。

新築戸建ては買った瞬間に2割~3割下がる

一般的に新築住宅は買った瞬間に「中古」となります。新築ではないというだけで市場での価値が下がるのです。

新築マンションと新築戸建てでは新築戸建ての方がその下がり幅が大きく、約2割~3割下がると言われています。

つまり、新築戸建てを買うからには、ある程度の期間は住んで値下がり部分の価値を享受しておかないと、もったいないわけです。

その代わり、戸建ては大事に手入れして使っていれば、中古となった後の価値の下落を、持ち主の裁量でかなり食い止めることが出来ます。

マンションの方は共同住宅ですので、自分だけでは無理ですね。住民全体のモラルの高さや大規模修繕工事など、維持修繕の面でのリテラシーの高さがその後の価値を創造します。

新築戸建てを買う場合は、丁寧に長く住み、価値の下落を食い止めることで、もし売ることになったときにプラスになる可能性が出てくるものですから、長期の固定が適合するのです。

回答②:30代前半の人におすすめ長期固定の住宅ローンは?

30代前半で新築戸建てを買う場合に長期固定金利がベストであるとして、どの商品が最もおススメか?というと、それは今の金利環境ですとフラット35となります。

頭金を1割とすると、特に以下の二つの保証型が低金利でオススメです。

  • 住信SBIネット銀行フラット35(保証型)頭金1割で1.05%。「S」適用ならば当初5年又は10年は0.25%引き下げ。
  • アルヒスーパーフラット9で団信不加入にすれば0.84%。「S」適用ならば当初5年又は10年は0.25%引き下げ。

この住宅の性能(断熱や省エネ、バリアフリー度)が住宅金融支援機構の定める水準に達していれば「S」の適用があり、当初の5年又は10年は0.25%金利が引き下げとなります。

アルヒスーパーフラットは団信(団体信用生命保険)不加入とすることで0.28%引き下げとなります(普通のフラット35は0.2%引き下げ)1%を下回る金利になります。

団体信用生命保険は「団体」という言葉のとおり集団で入り、その負担は均されているので、年齢が若く病気のリスクが低い人にとっては若干割高な保険です。若い人にとっては「団体」ではなく「個人」で入る方が実は割安なのですよ。

一般の生命保険で住宅ローンの残高分の保険金が入るようにしておけば(概ね月に1500円~2000円ほど)、保険に入りつつ上記のような安い金利で借りられます。

ではこの二つを比較してみますね。その他の条件は以下の通りとします。

  • 当初の5年は0.25%引き下げとなるフラット35S
  • 頭金340万円で借入3000万円。
  • 35年元利均等返済ボーナス払い無し。
  • 60歳のときにその時の残高を一括返済する。

資金繰り面の比較シミュレーション

(単位:円)

物件3340万円
借入3000万円
住信SBIフラット35S保証型(9割融資) アルヒスーパーフラット9S(団信なし) 差額
頭金 3,400,000 3,400,000 0
毎月返済 81,918 79,074 2,844
6年目~返済 85,439 81,516 3,923
10年後残高 22,267,159 22,050,819 216,340
60歳残高 6,892,444 6,647,571 244,873

毎月の返済額はアルヒスーパーフラット9Sの方が3千~4千円安くなります。この差額で保険に入れば、それでもお釣りがきますね。

毎月の返済額としてはどちらも、問題ないと思います。また、60歳の残高は1千万円を大きく下回っています。一括返済する、もしくは定年までの間に繰上げ返済すれば完済できるでしょう。

なお、繰上げ返済するならば住宅ローン減税が終わった後にしておきましょう。この間にローン残高を余分に減らしてしまうと、減税の効果が減ってしまいます。

総支払額の比較シミュレーション

いつもは、借入費用の内訳比較を行うのですが、今回は全く同じなので割愛し、総支払額の比較を行います。

(単位:円)

物件3340万円
借入3000万円
住信SBIフラット35S保証型(9割融資) アルヒスーパーフラット9S(団信なし) 差額
借入費用 822,800 822,800 0
頭金 3,400,000 3,400,000 0
定年まで返済額 28,284,984 27,096,336 1,188,648
定年時残高 6,892,444 6,647,571 244,873
住宅ローン減税 -2,579,700 -2,566,600 -13,100
合計 36,820,528 35,400,107 1,420,421

総支払額では、142万円もアルヒスーパーフラット9Sが安くなるという結果になりました。ただしこれに加えて別途生命保険に加入するので毎月1,500円12か月×28年=504,000円を加味しておく必要がありますね。それでも92万円おトクという結果になりました。

団信に入らず、個人で生命保険に加入し、金利の面で安い住宅ローンに徹するという選択肢もあると思います。

回答③:団信に入らないときに気をつけるべきこととは?

いくら支払い面で有利とはいえ、皆が加入している団信に加入しないことで、後々なにか不利益があるのでは?と思われる方もいると思います。

どちらも生命保険であり、団信は団体で加入し、個人の生命保険は個人で加入するという違いなので、べつに皆と一緒に入らなければ不利益を被るようなことはありません。

もう一つの違いは受取人です。

  • 団信:保険金の受取人は債権者です。
  • 個人の生命保険:保険金の受取人は遺族です。

この相違点によって、主債務者が死亡したときにどんな違いがあるかを整理しておきましょう。その違いは死亡時に自分に住宅ローン以外の債務がある場合に出てきます。

 

住宅ローンの他に債務あり

住宅ローンの他に債務なし

団信(団体信用生命保険)

死亡保険金は金融機関(債権者)に支払われるので、遺族が住む家の住宅ローンは確実にゼロ円になる。

その保険金を他の用途に使うことはできない。

同左

個人で加入する生命保険

遺族が住宅ローンの他の債務も相続すると、死亡保険金で債務を払うように請求される可能性がある。

住宅ローンを完済できない可能性がある。

他に債務が無ければ、死亡保険金で住宅ローンを完済することもできるし、その保険金を他の用途に使うことも出来る。

つまり、主債務者の死亡時に「実は借金が…」とか、「実は保証人になっていた…」みたいな予期せぬ相続上のトラブルがあった場合です。

団信に入っていれば、遺族に確実に家を残すことができますが、個人で加入する生命保険の場合はその保険金を差し押さえられるなどの可能性が出てくるということがあります。

これが、団信と個人で入る生命保険の違いです。

回答④:頭金を2割にするとさらにトクになる?

ご相談者の場合は頭金は1割ですが、ギリギリ2割出そうと思えば、なんとかなりそうですね。

そして、このフラット35(保証型)は頭金を2割に増やすことでさらに金利を下げることができます。

  • 住信SBIネット銀行フラット35(保証型)頭金2割0.92%。「S」適用ならば当初5年又は10年は0.25%引き下げ。
  • アルヒスーパーフラット8で団信不加入にすれば0.79%。「S」適用ならば当初5年又は10年は0.25%引き下げ。

これでどうなるか比較してみました。

資金繰り面の比較シミュレーション

(単位:円)

物件3340万円
借入2672万円
住信SBIフラット35S保証型(8割融資) アルヒスーパーフラット8S(団信なし) 差額
頭金 6,680,000 6,680,000 0
毎月返済 71,990 69,834 2,156
6年目~返済 73,311 71,212 2,099
10年後残高 19,759,494 19,593,663 165,831
60歳残高 5,972,144 5,836,038 136,106

さらに毎月の返済は楽になりますね!ただ、もともとの金利が低いということもあって、毎月の支払と言う面では、劇的に下がったという印象はないですね。

総支払額の比較シミュレーション

(単位:円)

物件3340万円
借入2672万円
住信SBIフラット35S保証型(8割融資) アルヒスーパーフラット8S(団信なし) 差額
借入費用 748,672 748,672 0
頭金 6,680,000 6,680,000 0
定年まで返済額 24,473,976 23,761,872 712,104
定年時残高 5,972,144 5,836,038 136,106
住宅ローン減税 -2,293,300 -2,283,200 -10,100
合計 35,581,492 34,743,382 838,110

総支払額では、83万円アルヒスーパーフラット8Sが少なくなるという結果になりました。差は縮まっています。

ここで、住信SBIネット銀行とアルヒで頭金1割と2割で総支払額にどんな差が出ているのか、比較してみました。

(単位:円)

頭金による違い 住信SBI保証型 アルヒスーパーフラット団信なし 差額
1割 36,820,528 35,400,107 1,420,421
2割 35,581,492 34,743,382 838,110
差額 1,239,036 656,725 582,311

 

団信に加入しないのであれば、頭金は1割でアルヒスーパーフラットが一番おトクですね。頑張って頭金を2割にしても、団信に加入する住信との差は縮まってしまいます。さらにアルヒで1割と2割の差は65万円しかありません。

逆に団信に加入するのであれば、頑張って頭金を2割にして住信SBIネット銀行の保証型が良いですね。住信SBIネット銀行で、頭金1割と2割の差は123万円もあります。

回答⑤:アルヒと住信SBIそれぞれのオススメの借り方

どちらもネットで完結します。普通にネットで申し込むことも可能ですが、よりおススメの借り方があります。

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自営業半年でアルヒ(ARUHI)のWEB仮審査と本審査を通した手順を公開します-千日のブログ

しかし、アルヒスーパーフラットは対面でネットでも同じく手数料は2.16%なのです。

ならば、対面の方が安心感もあり、審査も早くておススメです。

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